関本賢太郎氏 阪神猛攻撃の9回も一人カヤの外だった佐藤輝 直球への対応をもう一度考えて

[ 2024年4月25日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神5ー3DeNA ( 2024年4月24日    横浜 )

関本賢太郎氏
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 【関本賢太郎 視点】 雨中の死闘の末に、阪神が粘りの逆転勝利で7連勝。9回の代打・糸原の左前打が「行けるぞ」という空気をつくり、攻撃がつながった。チームにとって大きな勝利だったが、一人カヤの外に置かれた佐藤輝の不振が余計に目立つ形にもなった。

 この日は4三振に二ゴロ併殺。先発・浜口に全くタイミングが合っていないし、打てる雰囲気もなかった。チームは初回から6イニング連続で先頭打者が出塁し、5回までに6四球を選んでいた。前半でワンサイドゲームになってもおかしくない流れで、佐藤輝がブレーキになった。

 2回、4回と無死一塁で見逃し三振。5回はノイジーの押し出し四球で待望の1点を先制し、なおも2死満塁。点が入ったことで、気持ちを新たに追加点を取りに行くべき場面で、初球のワンバウンドのチェンジアップを空振りすると、直球を見逃して追い込まれた。最後は再びチェンジアップに空振りして三振。打席の中で一人で深追いしていた。

 切り替えができればいいのだが、空振りした球に対しての意識が強すぎる。この日の場合はチェンジアップ。意識するあまり、ボールになる球も振ってしまう。それが現状だ。相手の直球にタイミングが合わず、変化球を泳ぎながら拾うスペースもつくれていない。直球への対応をもう一度考えてほしい。

 直球を打つためなら、変化球を犠牲にするくらい腹をくくることも必要になってくる。4三振しても試合には勝った。それでいいとは思わず、自分がどれだけ周りに助けられたかを理解できる打者へ成長してもらいたい。現状をどう受け止め、金曜日の試合に準備するかが大事だ。(スポニチ本紙評論家)

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