上位打者が不調でも、先発投手が不安定でも両リーグトップ勝率のブレーブス 連敗しないチームの原動力は?

[ 2024年4月25日 13:30 ]

劇的なサヨナラ勝利に沸くブレーブスナイン(AP)
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 ブレーブスが24日(日本時間25日)のマーリンズ戦で劇的なサヨナラ勝利を収めた。3―3の10回無死二塁、マイケル・ハリス外野手(23)が左中間に会心の二塁打を放ち、粘るマーリンズを振り切った。この日の勝利で17勝6敗。両リーグ最高の勝率を残している。

 特筆すべきはチームの上位打者がスロースタートであるにもかかわらず、チームOPS(出塁率+長打率)が・823と他球団を圧倒していることだ。昨季MVPのロナルド・アクーニャは、長打は本塁打1本、二塁打5本で、長打率・371。3番のオースティン・ライリーは打率・242、出塁率・314、4番で昨季本塁打王のマット・オルソンは打率・216、3本塁打のみだ。

 ブレーブスのケビン・サイツァー打撃コーチは「オルソンとライリーはメカニックスが少し狂っているし、アクーニャも昨季のようにはシンクロしていない」と地元紙の記者に認めている。大抵のチームは、上位打者の調子が上がらなければ苦戦する。

 しかしブレーブスの強みは選手層の厚さにある。打線の中で最も好調なのはOPS(出塁率+長打率)で大谷翔平に次ぐ2位(1・094)の5番マルセル・オズナだが、この日のヒーロー、ハリスも打率・330でOPS・858(全体32位)と好調。打順は6番から2番に上がった。

 その他では捕手のトラビス・ダーノーが打率・293、5本塁打、15打点、OPS1・019と活躍し、遊撃手のオルランド・アルシアは打率・302、ジャレド・ケレニックが・314と高い水準を保ち「私たちは良い打線を持っている。オズナが私たちを引き上げてくれているし、トラビスも大きな貢献をしている。みんなが能力を発揮してくれている」と笑顔だ。

 先発投手陣は防御率4・07の全体21位と本来の調子ではない。序盤で大量リードを奪われたことも少なくないが、打線はどの打順からでもチャンスを作れ、追いつき、追い越せる。ブレーブスはここまで30球団で唯一、連敗を喫していないチームとなっている。

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