オリックス・紅林がサヨナラ打 ラオウ激走に「“隠れ足速いキャラ”なので還ってきてくれると」

[ 2024年4月12日 06:30 ]

パ・リーグ   オリックス2ー1楽天 ( 2024年4月11日    京セラD )

<オ・楽>ヒーローインタビューでオリフォータオルを掲げるオリックス紅林(撮影・後藤 正志)
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 故鳥山明氏の名作漫画が原作のアニメ「Dr.スランプ アラレちゃん」のテーマ曲に乗って打席に入ったオリックス・紅林が、右中間に「キーン!」とはじき返した。1―1の9回1死一塁。自身の“スランプ”と決別する劇的二塁打で、今季チーム初のサヨナラ勝ちをもたらした。

 「めっちゃ気持ちいいです。一塁ランナーがラオウさん(杉本)で、“隠れ足速いキャラ”なので、還ってきてくれると思いながら走っていました」

 昨年5月24日楽天戦以来、通算3本目のサヨナラ打。一昨年は中嶋監督から蹴られ、昨年はヘッドロックと手荒い祝福を受けてきたが、「今年は無視でした。ハイタッチを無視されて、ベンチに帰ってきた時にこうやって(グータッチの形で)待っていたので、してくれるのかなと思ったら、またスルーされました」と笑わせた。

 この日の試合前時点で打率・129。この試合では3回の悪送球が失点に絡んでいた。「僕のミスで、ペータ(山下)に失点をつけてしまって申し訳ない感じだった」。サヨナラの場面で対戦したのは、前夜に空振り三振を喫していた西垣。前夜と同じ直球を今度は見事に捉えた。意地の一打で、あらゆる悔しさを晴らした。

 「西川さんとか森さんに、開幕からずっと打てなくて焦っていた時に“まだ全然、焦る必要ないよ”と。僕は自分のことばっかりで精いっぱいになっちゃって…。そういう声かけをしていただけるのは、凄くありがたい」

 中嶋監督は愛すべき教え子を「ん?勝負強さ…まあ、よく打ったと思います。小言をめっちゃ言いたくなるタイプの選手ですけど、聞いているのか分からない」と“らしく”ねぎらった。今季4カード目で初の勝ち越し。流れが大きく変わる劇的勝利となりそうだ。(山添 晴治)

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