広島・西川龍馬がFA権行使を決断! 退団の見通し オリックス、ソフトバンクなどが興味示す

[ 2023年11月14日 02:00 ]

広島・西川龍馬
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 広島・西川龍馬外野手(28)が、保有する国内フリーエージェント(FA)権の行使を決断したことが13日、分かった。球団には既に意思を伝えており、申請期間最終日となる14日に正式表明する。宣言後の残留可否については話し合われておらず、退団となる見込み。左の巧打者を巡ってはオリックス、ソフトバンクなどが興味を示しており、争奪戦になるのは確実だ。

 西川はこの日午後、マツダスタジアムを訪れ、約2時間にわたって自主トレに汗を流した。帰途に就く際には「悩みました。今日は何も言えないです。明日話をするので、待っていてください」と話すにとどめたが、球団には既に権利行使の意思を伝えている。

 敦賀気比から社会人野球の王子に進み、15年ドラフト5位で入団。巧打の内野手として1年目から開幕1軍を射止め、16~18年のリーグ3連覇に貢献した。19年に外野へ転向。悪球をしぶとくヒットゾーンへ運ぶなど、巧みなバットコントロールに定評がある。

 8年目の今季は夏場から終盤にかけて右脇腹痛による離脱があったものの、2年ぶりに規定打席に到達し、出場109試合でリーグ2位の打率・305、9本塁打、56打点をマーク。47試合で4番を務め、5年ぶりのクライマックスシリーズ進出に貢献した。

 球団は、打線の中核を成す主力の慰留に努めてきた。2日にあった残留交渉では、今季年俸1億2000万円から大幅増となる3年契約で総額6億円(推定)を提示したとみられ、西川は「思った以上にいい条件でした」と語った。だが、宣言後の残留可否については話し合われておらず、権利行使で退団の流れは避けられない。

 通算2970打席で打率・299を誇る左打者を巡っては、オリックス、ソフトバンクなどが興味を示しており、FA宣言を受け、本腰を入れて獲得に乗り出すとみられる。今後、争奪戦に発展するのは確実な情勢だ。

 昨季は取得した権利を行使せず、単年契約で残留を決断。決め手を問われると「新井さんです」と即答し、就任したばかりの新監督の名前を挙げた。かねて「違うリーグで力を試してみたい」という希望を持っており、自らの信念に従って初志を貫いた格好だ。 (江尾 卓也)

 ◇西川 龍馬(にしかわ・りょうま)1994年(平6)12月10日生まれ、大阪府出身の28歳。敦賀気比(福井)では主将として3年春の甲子園出場。王子を経て、15年ドラフト5位で広島入り。19年に外野手転向し、6月5日の西武戦で27戦連続安打をマーク。今季は109試合で打率.305、9本塁打、56打点だった。1メートル76、83キロ。右投げ左打ち。

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