亀山つとむ氏　「つなぎの3番」ノイジーが機能すれば阪神の得点力はさらに上がる

交流戦   阪神7―7ロッテ （ 2023年6月5日    甲子園 ）

＜神・ロ＞3回、適時打を放ったノイジー（撮影・岸　良祐）
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　【亀山つとむ　視点】延長12回ドローに終わった一戦。阪神・ノイジーに、20打席ぶりの安打が出た試合だった。最近、ノイジーは少し振りすぎていると感じていた。チームが本塁打を求めていなくても、本人が求めてしまうのだろうか。この日も初回は無死一、三塁で三ゴロ併殺に倒れた。だが、3回の第2打席で右前適時打。センターから右方向を意識した一打といえた。

　ノイジーは、中堅から右方向を常に意識してほしい。それが状態を上向かせるとみる。左投手の内角球など自分の方に入ってくる球に対しては引っ張ってもいいが、それ以外は中堅から右方向を意識することが肝心。そうすれば、厳しいボールの見極めもできてくるはずで、四球も増えてくることだろう。

　ノイジーの後を打つ大山は今、絶好調とみる。彼は内に来た球をクルリと体を回転させて捉えられる時が、状態がいい時だ。普通は自身の前後を打つ3、5番が不振の時は、マークが4番に集中するため、苦しむものだ。その中でも、これだけ打っているのだから、凄いのひと言だ。だからこそ、「つなぎの3番」として期待されるノイジーが機能すれば、さらなる得点力向上が見込める。割り切って、大きいのは4、5、6番に任せればいい。近本、中野とともにチャンスメークに徹していけば、自身の状態もおのずと上がってくるはずだ。（スポニチ本紙評論家）