レッドソックス・吉田正尚 「世紀」の記録 50試合85出塁以上&25三振以下はイチと2人だけ

[ 2023年6月6日 02:30 ]

ア・リーグ   レッドソックス2―6レイズ ( 2023年6月4日    ボストン )

「世紀」の記録を打ち立てたレッドソックス・吉田正尚(AP)
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 理想的なインサイドアウトの軌道で、バットを振り抜いた。レッドソックス・吉田が痛烈な一打を放ったのは、1点を追う3回2死二塁。1ストライクからの2球目、内角高めに浮いたカーブを見事な回転運動で捉えた。右前への同点タイムリー。今季33打点目は日米通算500打点という節目となった。

 「反応でうまく回れました」

 続いては、5回2死走者なしの第3打席。今度は同じ内角高めでも97マイル(約156キロ)の直球を事もなげに中前へはじき返した。ダブルヘッダーだった前日レイズ戦の1試合目以来、早くも1年目の大谷に並ぶ23度目のマルチ安打。ここ10試合に限れば4試合連続を含む6度目というハイペースだ。打率は・318まで上昇し、ア・リーグ2位をキープした。

 メジャー1年目からの進撃は、01年イチロー(マリナーズ)と双璧をなす。レ軍の実況中継を行う地元メディアによれば、同年以降、デビューから50試合を終えた時点で85度以上出塁し、25三振以下だった選手は吉田とイチローの2人しかない。この日は今季51試合目だったが、同じ試合数で比較すると出塁率・396は吉田に軍配。三振に目を向けても、ア・リーグの規定打席到達者では、フレージャー(オリオールズ)、ラミレス(ガーディアンズ)と並ぶ最少の22個だ。

 「打球方向のデータも出てきているから、捕られたが、内容に関しては良かった」

 いずれも左飛に終わった第1、第4打席も感触は悪くなかった。快音はまだまだ鳴りやまない。

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