ソフトB・有原 「とにかく結果」大関の代役では終わらない 947日ぶり日本マウンドで経験値見せつける

[ 2023年6月6日 06:20 ]

キャッチボールで調整する有原(撮影・中村 達也)
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 代役では終わらない――。ソフトバンクに今季加入した有原航平投手(30)が、6日のDeNA戦で体調不良で離脱した大関友久投手(25)に代わり、移籍後初先発する。日本球界の1軍登板は2020年11月1日のオリックス戦以来約3年ぶり。5日にはペイペイドームでの投手練習に参加し、投球回と結果を意識。1軍定着に向けて、強い思いを示した。

 1軍の選手、首脳陣に体調不良者が続出する緊急事態の中、開幕投手・大関の代役としてお呼びがかかった。有原は、救世主となれるのか。時は来た。

 「何も考えずシンプルに低めに強い球を投げる。それだけです。状態は良くなっているし、早く投げたいと思っていました。とにかく結果を出したい」

 表情こそ崩さないが、NPB復帰登板に向けて実に歯切れは良かった。日本ハム時代の20年11月1日オリックス戦以来、実に947日ぶり。“鷹の有原”としてベールを脱ぐ。

 レンジャーズ傘下3Aを経て今季から3年契約で加入したが、春季キャンプから状態が仕上がらず、開幕ローテーションを逃した。ウエスタン・リーグで先発を続けたが、8試合に先発し2勝、防御率3・83。最終登板は5月25日の中日戦(ナゴヤ)で5回7失点だったが「これまで直球、球質、コントロールを意識してやってきた」と不安感はない。

 16年6月14日にDeNAを5安打完封。対戦は1度だけだが、イメージは悪くない。特例2023で5月31日に抹消された守護神オスナがこの日、投手練習に合流したが、体重が落ちているなど6日からの出場選手登録は見送り。斉藤和巳投手コーチはその分も期待し「完封で!」と笑顔。有原本人も「少しでも長く投げたい。そこは昔からやってきた。変わらず行きたい」と冷静に意気込んだ。

 今回は大関の代役だが、移籍後初先発で好投すれば、先発定着の道も開けてくる。「もちろん、そのつもりでいますよ」と斉藤和コーチもアピールは大歓迎だ。チームは交流戦3勝3敗。まさに船出には、もってこいだ。「ここからがスタート。大事な1試合になるなと思います」。周囲の期待よりは少し出遅れた有原だが、降って湧いたチャンスを逃すつもりはない。冷静に白星を取りに行く。(井上 満夫)

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