落合博満氏 選手寿命を長くする“秘訣”は「難しいですよ…なかなか自分を知るってことはできない」

[ 2023年5月24日 17:20 ]

落合博満氏
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(69)が24日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。45歳シーズンまで現役を続けた落合氏だからこそいえる、オレ流の選手生命を長くなる秘訣を語った。

 筋力トレーニングに科学的に取り組むのが当たり前の時代になり、実際、プロ野球界やメジャーリーガーは大谷翔平含め筋骨隆々の選手が増え、しっかりと結果を出している。そんな中、現役時代は「やる人はやってたと思うけども」と前置きした上で「我々の時代っていうのはまだ水泳と筋トレっていうのはやっちゃいけないっていう、そういう時代」と語った落合氏。

 しかし、現代の科学的な根拠に基づく筋力トレーニングを否定しているわけではない。だが「トレーニングコーチがメニューを作って“お前はこれをやっておけ”っていうようなことっていうのは多分にあるとは思う。だから、それを(個々人が)理解してやっているかどうかだよ」と持論を展開。続けて「ただ、今の子っていうのはウエートトレーニングも野球をうまくなるための一環だっていうことで実技をやるよりもウエートの方に重きを置いてやってるっていう選手が多いのも事実だと思う。実技をやってて体ってそんなに、みるみる大きくなっていかないけども、ウエートトレーニングをやったらもう短時間で体が大きくなったっていうのは実感できるからね。それに面白さを感じてのめり込んでいくっていう選手は多いと思うよ。全てアメリカ、ヨーロッパの影響ですよ」と理解を示した。

 近代的なトレーニングを積まなくても、45歳イヤーまで現役を続け、数々の偉大な功績を残してきた落合氏。筋力トレーニングを「やっておけばよかったかなというふうな思いもあるし、やらなくて良かったのかなっていう思いもあるしね」としみじみと語った。

 そして、落合氏の考える“選手寿命を長くする秘訣”は「練習量を落とさない」とキッパリ。「(それが一番)難しいですよ。日に日に(運動能力が)落ちていくっていうのは目に見えているわけだから。それをいかに落とすペースをゆっくりめにするか。なかなか自分を知るってことはできないと思うよ」と自身の経験を元に、真剣な表情で伝えた。レジェンドの言葉は重い。

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