レッドソックス・吉田 大谷の“助言”効いた17度目マルチ!イチローに次ぐ年間57度ペース

[ 2023年5月24日 02:30 ]

ア・リーグ   レッドソックス1-2エンゼルス ( 2023年5月22日    アナハイム )

<エンゼルス・レッドソックス>6回、同点適時打を放つ吉田(撮影・会津 智海)
Photo By スポニチ

 レッドソックスの吉田正尚外野手(29)が22日(日本時間23日)、エンゼルス戦に「2番・左翼」で出場し、2試合連続&今季17度目の複数安打となる2安打1打点。打率・308はア・リーグ5位となった。試合前にはWBC日本代表で3、4番を組んだ大谷翔平投手(28)から、初めてのプレーとなったエンゼルスタジアムの特徴について情報収集。その情報を生かし、エ軍戦での初安打に結びつけた。

 木々が生い茂り、常に水が湧き出る。敵地中堅後方にある名物の岩山「ロックパイル」。試合前、吉田はその岩山を指さしながら、打席からの風景について大谷と3分ほど話し込んだ。

 「見え方だったり、そういう話をしました。(岩の)後ろにグリーンがあんまりなくて、岩が(光を)反射したり、少し(投球が)見づらいなと」

 初めて訪れた同球場。14年ぶりの世界一奪還を果たした3月のWBCでともに戦った大谷から得たヒントを、プレーに生かした。4回先頭では、右腕バリアの92・7マイル(約149キロ)直球を引き付け、6試合連続安打となる左前打。「(味方打線が)変化球を打たされている感じがあったので中堅から逆の方が(安打の)確率が上がると思った。うまくコンタクトできた」。1点を追う6回1死三塁は左腕ループのシンカーを強振。高くバウンドして一塁手のグラブを越える一時同点の右前打は、チーム19イニングぶりで、この日唯一の得点となった。

 守備でも「東(海岸の球場)とちょっと違う。球足が速い。芝生の質が違う。そんな感じがする」と同球場の特徴に敏感に反応。7回、先頭・ドゥルーリーの左中間を破りそうな痛烈な打球にスライディングキャッチを試み、二塁打で止めた。芝の性質を念頭にスライディングで打球を止め、三塁打を防ぐ隠れた好プレーだった。

 4月の本拠地でのエンゼルス4連戦は右太腿の張りで最初の2試合を欠場し、残り2戦も無安打。無安打だった大谷の前でも、エ軍戦でも初安打となった。(笹田幸嗣通信員)

 ≪イチローは75度≫吉田がチームの今季48試合目で17度目のマルチ安打をマーク。年間では57度ペースとなった。日本選手のメジャー1年目のマルチ安打は01年マリナーズ・イチローの75度が最多で、50度以上はイチローのみ。2人目の50度超えに期待がかかる。吉田がア・リーグ5位の打率.308。過去、規定打席に到達した日本選手のシーズン打率3割超えは11度で、イチローが01~10年まで10年連続の10度、05年ヤンキースの松井秀喜が1度。吉田が打率3割超えなら10年のイチロー以来13年ぶりとなるが、どうか。

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年5月24日のニュース