門田さんと最も多く対戦した東尾修氏「良きライバル。人柄も真っすぐな人」「晩年は糖尿病で足を…」 

[ 2023年1月24日 21:50 ]

東尾修氏
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 南海、オリックス、ダイエーでプレーし、プロ野球歴代3位の通算567本塁打をマークした門田博光(かどた・ひろみつ)氏が亡くなったことが24日、分かった。74歳。和製大砲として44歳までプレーし、通算1678打点も歴代3位。太くて長い野球人生を歩んだ偉大な打者が静かにこの世を去った。

 投手と打者として、門田さんと幾多の名勝負を演じた東尾修氏(72、スポニチ評論家)が、突然の訃報に追悼の言葉を寄せた。


 数字を紐解くと、門田さんと現役時代に最も多く対戦した投手は私だという。実に336打席。本当に良きライバルだったし、門田さんとの対戦は物凄く神経を使ったことを今でもよく覚えている。

 まともにいったら打たれる。私はわざとカウント3―0にしたことがよくある。3―0からはさすがに打ってこない。1ストライクを取り、3―1にしてからが勝負だった。まさに駆け引きだが、門田さんは狙い球を決めたら一本やり。絞って打ちに来るので、こちらは何とかして狙いを外す。その繰り返しだった。走者がいない場面なら、焦ってボール球に手を出してくれれば…。ゴロになれば、という狙い。門田さんは足はそんなに速くなかった。これも駆け引きだ。

 人柄も真っすぐな人で、一直線で我が道を行く。そんな4番打者だった。当時、南海ヘッドコーチのドン・ブレイザーが相手のサインを見破るなどしていたが、門田さんはそれを物凄く嫌がった。自分の感性を信じて打席に入っていたんだろう。ヘッドが走りやすくなるように、バットの先端をくりぬくなどの工夫をしていたのもこの頃だ。

 晩年は糖尿病に苦しんだ。足を悪くしてね。本当に残念だ。心から冥福を祈りたい。

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