中日・涌井 4球団開幕投手に名乗り プロ野球史上初快挙へ「できる準備を」

[ 2023年1月24日 07:50 ]

眼鏡をかけてキャッチボールする涌井(撮影・長久保 豊)
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 楽天からトレードで移籍した中日・涌井秀章投手(36)が23日、プロ野球史上初の「4球団開幕投手」に意欲を見せた。千葉県館山市内で自主トレを公開。前日22日に立浪監督が候補の一人に名前を挙げたことを前向きに受け止めた。

 「毎年、開幕に合わせているので“やれ”と言われれば、もちろんできる準備を。驚きはしますけどね」

 先発陣はリーグ屈指。大野雄、柳、小笠原、高橋宏ら誰がやってもおかしくない中、立浪監督が「涌井も加えておきます」と名前を挙げたのには理由がある。開幕は3月31日の東京ドームでの巨人戦。昨季の大野雄はホーム防御率2・22に対してビジター2・72。柳も同様に2・92に対して4・42で、いずれも敵地を苦手にした。高橋宏はWBCの侍ジャパンに内定し、調整が難しい。状況的には小笠原が有力でも、涌井には現役投手の誰よりも“大役”を務めてきた実績がある。

 西武では08年から5連続。ロッテでも15年から4連続、楽天でも21年に開幕投手を任された。計10度は歴代5位タイで、史上初の3球団での勝利を含む6勝(3敗)を誇る「開幕男」なのだ。

 「1死を取るまでは凄く体がふわふわしてる。唯一緊張する、凄く緊張する試合」

 自主トレでは18歳の西武・黒田らと坂道ダッシュなどのハードメニューを消化。「目が疲れやすいから。初めての試み」と一部の練習では眼鏡をかけても体力的な衰えは全く感じさせない。「開幕ローテに入って1年間1回も外れずに投げること」を新天地での目標に掲げた。(山添 晴治)

 ○…3球団で開幕投手を務めたのは内藤幸三(金鯱、朝日、広島)、渡辺秀武(巨人、日本ハム、大洋)、涌井(西武、ロッテ、楽天)の3人で、4球団目なら史上初。涌井は開幕戦通算6勝。7勝目なら鈴木啓示(近鉄)9勝、山田久志(阪急)8勝に次ぎ、別所毅彦(南海、巨)、村田兆治(ロ)、北別府学(広)各6勝を抜き単独3位となる。

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2023年1月24日のニュース