広島・新井監督「100点満点」充実の秋季キャンプ打ち上げ 一体感示す全員でのハイタッチ

[ 2022年11月22日 05:00 ]

一本締め後に、新井監督の発案で選手、スタッフ全員とハイタッチし、秋季キャンプを打ち上げた広島
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 広島は21日、宮崎・日南での秋季キャンプを打ち上げた。対話しながら選手の主体性を重視する巧みなコーチングで長所を伸ばした14日間。新井貴浩監督(45)は明るく活気あふれる鍛錬の日々を「100点満点」と総括した。最終日の練習前には「競争はずっと続く。私はずっと見ているよ」と訓示し、オフに入る若ゴイのやる気をくすぐった。

 秋晴れの日南・天福球場。就任後初のキャンプ最終日を迎え、新井監督は濃密な14日間を「100点満点」と笑顔で総括した。

 「すごく充実していましたね。今後が楽しみな選手ばかり。しっかり練習できましたし、元気よく楽しく厳しく、100%のキャンプだったと思います」

 自身の合流は所用で第2クール2日目の14日になったものの、当日からイズムを注入した。「お前たちは家族同然。だから、好き嫌いでの起用は絶対にしない」と断言。先入観を持たずにフラットに見ると強調し、選手全員に期待感を示した。

 その指導法は、SNSなどで多様な情報が得られる時代に合致した「コーチング」。監督やコーチが自分のノウハウを伝えるだけの「ティーチング」ではなく、対話を通じて選手と一緒に考え、選手の主体性を重視する手法を身に付けている。

 最終日の練習前には選手にこう訓示した。

 「2月に入れば1、2軍スタートに分かれるけど、2軍でも悲観する必要ない。シーズンに入っても競争は続くし、チャンスもずっとある。1、2、3軍に関係なく、私はずっと見ているよ」

 若ゴイたちのモチベーションを高めるメッセージ。たとえ2軍でも動静をずっと見守られ、好き嫌いでは起用されないとなれば、選手ならずともやる気はみなぎる。来季はキャンプを含め、選手を柔軟に入れ替える方針についても言及した。

 「見たい選手、チャンスを与える選手、いろいろ動きを出していこうと思っています。それはキャンプに限らず、オープン戦、シーズンに入っても」

 グラウンドの輪の中で中崎による一本締めが終わると、首脳陣、選手、スタッフ全員がハイタッチして打ち上げた。新井監督の発案による初の試み。これもまた“家族”の一体感を表すものだ。

 「もちろん、優勝を目指して、日本一を目指して頑張ります」

 明るい秋の高揚感に包まれ、新井丸は栄光に向かって船出した。  

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2022年11月22日のニュース