ソフトバンク・藤本監督「若手にはチャンス」2軍戦で若鷹アピール 育成の中村は支配下登録へ

[ 2022年6月30日 04:45 ]

<ウエスタン ソ・神>3回、ソロを放ったリチャードはナインの出迎えを受ける(撮影・岡田 丈靖)           
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 新型コロナウイルスの感染者が相次ぎ1軍が活動休止中のソフトバンクは29日、予定されていたロッテ戦の延期を受け、藤本博史監督(58)がオンライン取材に応じた。リチャード内野手(23)、中谷将大外野手(29)、増田珠内野手(23)、育成選手の黒瀬健太内野手(24)を昇格候補に挙げ奮起を期待。また、育成の中村亮太投手(24)を支配下登録することが同日に分かった。

 29日は本来なら本拠地でロッテ戦が開催されるはずだったが、コロナ禍により延期が決定。この日は1軍のチーム活動を停止し、選手、関係者がPCR検査を受けた。オンライン取材に応じた藤本監督は、若手に主力の穴を埋める活躍を期待した。

 「若い選手が思いきってプレーしてくれたらいい。今いる状態のいい選手と上がってくる選手をうまく使っていく。若手にはチャンスだと思う」

 球団は30日も引き続き1軍の活動を止めて検査を行う。7月1日の西武戦の開催は不透明な状況だが、実施に備えての準備を進めていく。27日に嘉弥真と藤井の感染が判明したことを受け、森と笠谷の1軍昇格を決めている。また、この日に甲斐野の陽性も判明。救援陣がさらに手薄になり、育成の中村亮を支配下登録する方針を固めた。150キロ台の直球が武器で今季2軍で27試合登板し、1勝1敗、防御率2・45。25回2/3を投げて33奪三振の右腕で中継ぎを強化する。

 28日には甲斐とデスパイネが陽性判定を受け、渡辺で捕手強化を図る。さらに右打者の昇格も検討中。指揮官は「右が全滅している。大きいのを打てるのがほしい。候補はリチャード、中谷。育成でどうなるか厳しいが状態のいい黒瀬、増田の中の1人で考えています」と話した。

 この日、タマスタ筑後で行われたウエスタン・リーグ阪神戦には候補4選手がそろってスタメン出場。2回に黒瀬が三塁強襲内野安打を放つと、3回にはリチャードが左越えソロを叩き込んだ。増田も3回に中前適時打を放ち、中谷も6回に左前適時打と全員が猛アピールした。

 藤本監督は感染した選手の復帰時期について「隔離後にすぐに(実戦で)復帰するのは難しいと思う」と話した。このピンチを乗り切るには若手選手の奮起が不可欠だ。指揮官は「1軍に来るとテンションが変わる。結果が出る可能性もある」と救世主の出現を願っていた。(井上 満夫)

 ◇中村 亮太(なかむら・りょうた)1998年(平10)5月18日生まれ、千葉県出身の24歳。千葉経大付では甲子園出場なし。東農大北海道オホーツクを経て、2020年に育成ドラフト8位でソフトバンク入団。1メートル82、76キロ。右投右打。

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