契約金102万円からトラウト、ジャッジに並ぶ百万票獲得の人気選手に メキシコのドカベン、カーク捕手

[ 2022年6月23日 11:59 ]

ブルージェイズのアレハンドロ・カーク捕手(AP)
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 ブルージェイズのアレハンドロ・カーク捕手(23)が22日(日本時間23日)、シカゴでのホワイトソックス戦に「4番・DH」で出場。初回の第1打席に、ホワイトソックス先発のジオリトの94マイル(約151・2キロ)の高め直球を打って先制の右前適時打、3回に92・5マイル(約148・8キロ)の真ん中直球を中越えに2試合連続本塁打と、5打数2安打2打点の活躍で、9―5の勝利に貢献した。

 オールスターのファン投票中間発表では、ア・リーグではスーパースターのマイク・トラウト、アーロン・ジャッジと並んで100万票を超え(105万7千票)、捕手では2位のヤンキース、ホセ・トレビノの38万8千票に大差を付けたが、それに値する活躍を続けている。

 メキシコ出身。17歳でブルージェイズと契約したが、173センチ、120キロの小熊のような体でトッププロスペクトではなく、契約金もわずか7500ドル(約102万円)だった。守備が課題だったが、コーチの勧めで常に片膝をついて構えるようにして、動きやすくなった。マイナー3シーズンでメジャー昇格。ブロッキングもキャッチングも経験を積んで技術向上、今季のフレーミングの数値はリーグでもトップクラスだ。

 得意の打撃はバットコントロールが巧みで、全方向に打ち返す。ここまで打率・307,OPS(出塁率+長打率)・857はア・リーグの捕手で1位。三振数(22)より四球数(27)の方が多いのも好打者の証明だ。ゲレロなど若手スター選手が集まるチームで、今季はここまで攻守でチームを牽引、MVPの活躍と称賛されている。

 愛嬌あるシルエットからヒットを量産するので元々地元では人気があったが、今年の活躍でファン層はカナダ、アメリカ、メキシコ3か国に広がっている。投票結果が出ると、家族や友人に次々に電話し喜びを分かち合ったそうだ。「オールスターに出られたら夢がかなう」と話している。

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2022年6月23日のニュース