“糖類阻止”でソフトB・甲斐が体重減成功 リーグワースト143三振からの激変も約束

[ 2022年1月17日 05:30 ]

<ソフトバンク・甲斐自主トレ>ヤクルト・嶋の前でロングティーをする甲斐(撮影・中村 達也)
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 糖質制限で体重ライトに、ライト打ち―。ソフトバンクの甲斐拓也捕手(29)が16日、地元大分市で合同自主トレを公開した。昨秋キャンプで藤本博史監督(58)に減量を指令され、夜食の炭水化物やコーラを我慢しスリム化に成功。キレのある動きで打撃練習では徹底して右方向に強い打球を放った。昨季は初の全試合出場もリーグワーストの142三振。三振王返上と自己最高の・260を超える打率・270以上も目指す。

 午後から約2時間半の打撃練習で全行程終了。甲斐の意識付けは流し打ちというよりも、明らかにライト(右翼方向)打ちだった。打撃マシンと左腕が投じた2カ所のケージで計79スイング。右翼方向に最多48、中堅方向に15、左翼に柵越え1本を含む5球。残りはカットし続けたファウルだった。

 「右翼、中堅方向に(打球を)縛れば球を呼び込める。ボール球を振らなくなるし空振りが減ってファウルが増える。三振が減ることで出塁率も上がる」

 狙いを明かした甲斐の表情、ケガ知らずの屈強ボディーは、いつにも増して締まって見えた。

 昨季は初の全試合出場。自己最多12本塁打をマークしたが、リーグワーストの143三振が目立っていた。三振を減らす前に、藤本監督との約束をクリアしていた。「(体重は)落ちましたし、そこは継続していい状態です。(現体重は)ご想像にお任せします!」。具体的数値はごまかしたが、昨秋キャンプ後に指揮官に3キロ減を課されていた。公称85キロから4、5キロ減ったようだ。本職は盗塁阻止を目指すポジション。食事では“糖類阻止”も心掛けた。

 「もともと、食べるのが大好きなんですけど、なるべく夜にご飯、パン、ケーキ、うどんなどの炭水化物を減らして。夜のコーラも抜きました」。地元大分で自主トレ中。夜食にフグや魚類を食しているが糖質は我慢。ランメニューも増やし、ライト(軽い)でキレのある体が戻ってきた。

 「昨シーズンは悔しかったので、もっと成長して日本一に。今までの自分を超えたい」。昨季までは具体的な目標数値を避けてきた。今季はあえて打率を2割7分以上に設定した。「2割8分でもいい。キャリアハイで」と自己最高の打率・260超えに貪欲だ。例年に比べ、オフに肥えてはいない甲斐。鋭い打球、体重ともにライト方向を狙っている。 (井上 満夫)

《母校・楊志館の野球部員が見学 須股主将「学ぶこと多い」》
 甲斐の母校・楊志館(大分)のマネジャー3人含む全部員16人が、スタンドでノートを手に先輩の動きを吸収した。主将の須股梓(すまた・あずさ)内野手は「打撃、送球、見て学ぶことが多いので初めて見にきました。僕らの誇り、自慢できる先輩から多くを学ぶことができたら」。昨秋の大分大会は1回戦敗退。甲斐も達成できなかった07年以来の甲子園出場に向け「泥くさく勝ち抜く」と須股主将。甲斐は「いい姿を見せられたらいいな」と話した。

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