歓喜から34日…智弁和歌山 来春センバツ絶望的 秋季県大会準決勝で敗退、中谷監督「私の責任」

[ 2021年10月3日 05:30 ]

秋季高校野球和歌山大会準決勝   智弁和歌山4-5和歌山東 ( 2021年10月2日    紀三井寺 )

和歌山東に敗れた智弁和歌山(奥)=和歌山市の県営紀三井寺球場(毎日新聞社提供)
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 歓喜から34日。夏の甲子園大会を制した智弁和歌山が和歌山東に敗れて6年ぶりに近畿大会出場を逃した。来春選抜出場も絶望的となり中谷仁監督は全ての責任を背負った。

 「選手は、それ(王者の重圧)を含めて智弁のユニホームを着た時からいろいろ背負うもの。選抜を逃したのは監督の責任です」

 先発した武元一輝(2年)が3回途中3失点でKOされる誤算。救援した背番号1の塩路柊季(2年)は9回まで2失点も、3失策の2つが失点に絡んだことが響いた。

 看板の強打は5回から1、2、1点を返し1点差。9回も1死一、二塁と攻めたが後続の2人が倒れた。全国制覇を成し遂げたのは8月29日。そこから新チームを始動させ時間が少なかったことは確かだが、指揮官は「どこのチームも同じ」と言い訳にしなかった。

 全国制覇したチームが同年秋に地区大会に進めなかったのは神奈川大会準々決勝で敗退した15年東海大相模以来。夏春連覇の夢はあっさりと断たれ「僕も含めて一丸でやるしかない」と中谷監督。夏連覇に向けた“長い冬”が始まる。

 《魂の“大金星”》今夏は準決勝で敗れ、秋の新人戦も5回コールド負けするなど厚い壁だった王者から“大金星”を挙げた和歌山東・米原寿秀監督は「魂の野球で制しました」と満足顔だった。前日のミーティングで「魂で野球をしろ」と隙を見せることなく一球一球に全集中することを選手に求め5回まで4点をリード。1点差に迫られた直後の7回に5点目の中犠飛を放つなど2安打2打点の主将・此上平羅(2年)は旧チームからの主力で「(最後を締めた)山田とやり返そうと。気持ちでつかんだ勝利」と、昨秋に続く決勝進出を喜んだ。

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2021年10月3日のニュース