エンゼルス・大谷 再加速35号 出場5試合ぶりの一発 98戦で到達はリーグ2位のスピード記録

[ 2021年7月27日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス6ー2ツインズ ( 2021年7月25日    ミネアポリス )

<ツインズ・エンゼルス>6回、ソロを放ち、ウォルシュとハイタッチする大谷(AP)
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 再加速への号砲だ。エンゼルスの大谷翔平投手(27)が25日(日本時間26日)、ツインズ戦で35号ソロ。出場5試合ぶりの一発が、チームを勝率5割に復帰させる決勝弾となった。本塁打リーグ2位のウラジーミル・ゲレロ内野手(22=ブルージェイズ)との差は再び「3」に。球宴明けはバットが湿り気味だったが、2日連続でマルチ安打をマークして復調を予感させた。

 本来あり得ない敵地ターゲット・フィールドの反応が、存在の大きさを示した。エンゼルス1点リードで迎えた8回2死三塁。大谷が敬遠されると、2万3158人が詰めかけたスタンドから、大ブーイングが起きた。直前の打席を考えればセオリー通りと言える敬遠策だが、ファンは勝負を望んでいた。ジョー・マドン監督は「見たことがない。自分もブーイングをしていた」と話した。

 2―2の6回1死。大谷は2番手左腕コローンのスライダーを打ち砕いた。この日の全試合で最速の打球速度112・6マイル(約181キロ)の大飛球は、右翼席上のコンコースに着弾した。98試合目での35号到達は、13年オリオールズのクリス・デービス(94試合)に次いでア・リーグ史上2番目の早さ。年間57本ペースとした。

 球宴明けの6試合で打率・167と当たりが止まり、23日は41日ぶりに欠場した。ただ、その数日前に大谷はマドン監督に「左投手がよく見えている」と話していたという。今季の左投手からの本塁打は、既に過去3年を大きく上回る12本塁打目で、今季両リーグでも2位タイの多さだ。

 初回は鋭い当たりで二塁内野安打。敬遠された8回には二盗を決め、自己最多の13盗塁に到達した。投手としては26日(日本時間27日午前10時38分開始)のロッキーズ戦で、メジャー自己最多の5勝目を懸けて先発する。投打同時出場の見込みで、指揮官は「彼はいつも、スポットライトを浴びる大きな瞬間が好きだと答えている。楽しみにしている」と笑みをこぼした。敵味方を問わず注目度が高まるほど、二刀流は輝きを増す。(柳原 直之)

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2021年7月27日のニュース