阪神“怪現象” 甲子園でDeNA浜口に勝てない…矢野監督虎党に「点が入って喜ぶところを見せたかった」

[ 2021年6月26日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0ー3DeNA ( 2021年6月25日    甲子園 )

<神・D>2回無死一塁、阪神・佐藤輝は捕邪飛に倒れる(投手・浜口)(撮影・坂田 高浩)
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 阪神は25日のDeNA戦で打線が振るわず、今季4度目の零敗。相手先発・浜口には甲子園で通算7度目の先発で無傷の5勝目を挙げられた。敵地では打ち込むものの、自軍の本拠地で快投を許してしまう“怪現象”。矢野燿大監督(52)は試合終盤の好機であと1本が出なかった打線の奮起を求めた。

 謎は深まるばかりだった。先発の浜口に対して5回2安打無得点。甲子園のマウンドでは別人と化す左腕に牙を抜かれた。終わってみれば5月29日の西武戦以来となる零敗。矢野監督も呪縛をかけられたかのような攻撃陣に、もどかしい表情を浮かべた。

 「ゼロでは勝てない。のらりくらりというか、絞りにくい投手ではある。何とかもう1個のボールの見極めとか、そういうのがちょっと今日はなかった。そこらへんでゼロでいってしまったかなと」

 勢いを完全に止められた。2回は先頭・大山がチーム初安打の右前打。しかし佐藤輝が2ボールからチェンジアップを打ち損じて捕邪飛に倒れた。続くサンズも同じチェンジアップを引っかけて二ゴロ併殺。4回2死一塁では、大山が翻弄(ほんろう)された。崩れ落ちる体勢でチェンジアップに空振り三振。決定打を欠き、相手の術中にハマった。

 「ピシャリと抑えられるというところでもないんで。もっと打っていけるところはある。もっともっと点を取れる打線なんでね」

 前日24日の中日戦では2試合連続となる2桁安打で6得点を奪っていた。一方、今季2度目の対戦となった浜口に対しても前回4月9日は横浜スタジアムで5回5安打3得点。しかし甲子園では…。これで聖地で先発した7試合で無傷の5勝を献上してしまった。

 「嫌なイメージはなかったけど。翻弄されてしまったかなと。同じピッチャーに何度もやられることが一番屈辱」

 井上ヘッドコーチも渋い表情だった。緊急事態宣言の解除後では初の甲子園。今季最多1万5011人が集結したが、“怪奇現象”の余韻を残したまま5回以降も救援陣の前に精彩を欠いた。「点が入って喜ぶところとか見せたかった」。指揮官は虎党にわびた。同じ過ちは繰り返さない。そう心に誓った猛虎が倍返しを狙う。(山本 浩之)

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