藤川球児氏 引退試合で150キロにこだわった理由 「子供たちに痛々しく投げている姿見せたくない」

[ 2021年6月1日 09:23 ]

藤川球児氏
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 現役時代「火の玉」と呼ばれた直球を武器に、日米通算245セーブを挙げた元阪神の藤川球児氏(40)が、5月31日深夜放送の関西テレビ「こやぶるSPORTS超」(月曜深夜0・25)に出演。「引退試合で150キロを投げる」ことに、こだわった理由を明かした。

 「粉骨砕身」の言葉が好きで、最後まで野球愛を貫いた藤川氏だったが、肉体的にも限界が訪れ、昨季限りで引退を決断。その際「引退試合での150キロ」を最後のモチベーションにしていた。実際に、引退試合となった昨年11月10日の巨人戦で、149キロをマークしている。

 これに対して藤川氏は「150キロを出したいというよりは、最後までうまくなりたい、投手として。僕、ストレートで生きてきたので、辞めるときに125キロでは困るわけです」と本心を打ち明けた。

 藤川球児の姿を届けたい人も大勢いた。「やっぱり、子供たちも最後まで応援している。痛々しく投げているところを、見せたくないな、という。それは後輩たちにも」と、自分のためというよりファンや後輩のためにも、トレーニングを続けていたという。

 「タイガースから出て、もう1回戻ってきて、高いパフォーマンスを見せることができたという自分への誇りもあります。もう2度とできない選手と言わせないというか、だからそれを目指した結果ですね」

 番組の最後には、過去のことなどを赤裸々に語る真意として、「後輩のためにも、これからタイガースで野球をやっていくために、同じ境遇で苦しんでいる選手もいる。五輪も近づいているし、そういう(違う)競技の選手にも通じると思うので」と、自らが奮闘した出来事から何かを届けたいというメッセージを込めていた。

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2021年6月1日のニュース