楽天が痛恨の逆転負け 慣れないセ・リーグのマウンドに苦しみ交流戦の難しさ露呈

[ 2021年6月1日 21:52 ]

交流戦   ヤクルト7―4楽天 ( 2021年6月1日    神宮 )

<ヤ・楽>7回、降板する酒居(右)(撮影・吉田 剛)
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 最大の敵は、慣れないセ・リーグの本拠地の「マウンド」だった。楽天は終盤にリリーフ陣が崩れ、痛恨の逆転負けを喫した。2点リードの7回、セットアッパーの酒居が3番手で登板。5月19日の日本ハム戦(楽天生命パーク)から4試合連続で無安打&無失点を続けていたが、この日は明らかに何かがおかしかった。1安打3四球で4失点。試合をひっくり返され、今季初黒星を喫した。

 試合後、酒居は自身の投球を「自分の思った通りに球を操れなかった」と振り返った上で「マウンドでアジャストするという部分で同じように投げていたら同じことを繰り返すだけ」と続けた。

 今年から神宮球場のマウンドの土は入れ替えられ、新たな仕様にリニューアルされていた。オープン戦を含めて今年初めて同球場で登板した酒居にとっては“ぶっつけ本番”。手元を狂わせた要因の一つが慣れないマウンドにあったとみられ、石井監督も「酒居はマウンドかどうか分からないけど、フィーリングがいつもと違った」と指摘した。酒居に代わって送り込まれた4番手・森原も村上に特大の2ランを浴び、この回だけで5大量5点を失った。

 今年3月19日、神宮球場で行われたヤクルトとのオープン戦。この試合で先発した涌井が、投げ終わりにバランスを崩してつまずく場面が2度あった。投球結果は3回2/3を7安打5四死球8失点。マウンドに原因があったかどうかは不明だが、高い修正能力を兼ね備えるベテランが珍しく苦しんでいた。

 この日の敗戦は、交流戦ならではの難しさを露呈するものだった。とはいえ、それはお互いさまで、その条件に対応しながらパーフォーマンスを発揮するのがプロだ。「何か工夫することを考えて、投げる機会があればトライしたい」と酒居。苦い経験を糧に、同じ失敗を繰り返すつもりはない。

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2021年6月1日のニュース