DeNA・牧プロ初4安打!「裕樹にリベンジ」3日前の悔しさ晴らす決勝逆転2点二塁打

[ 2021年6月1日 23:00 ]

交流戦   DeNA4―3ソフトバンク ( 2021年6月1日    横浜 )

<D・ソ>8回1死満塁、中2点適時二塁打を放った牧(撮影・島崎忠彦)
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 打った瞬間、ホームランアーチストのようにDeNAの新人、牧秀悟内野手はバットを天に突き上げながら一塁へ走り出した。

 「(右翼席に)入ったと思って…。恥ずかしいですけど、結果的にいい形でとらえられてよかった。自分らしい打撃ができました」。主役は顔を紅潮させながら言葉を続けた。

 2―3の8回1死満塁。前打者のソトが申告敬遠されて、絶好の好機が訪れた。ここまで3安打。プロ入り後、猛打賞は5度マークも4安打となれば初。だがその「初体験」を、ルーキーはど派手にやってのけた。

 3番手の松本裕樹投手が投じた4球目の149キロの直球を、右中間フェンス直撃の逆転決勝2点二塁打。終盤で4年連続日本一の王者をひっくり返したとあり、1万5498人の本拠地の観衆がわいた。

 個人的には「裕樹にリベンジ」の舞台となった。5月29日楽天戦。1―1の9回無死満塁で、守護神・松井裕樹投手の前に空振り三振。後続も倒れ勝ち越し機はつぶれた。「打てなくて悔しかった。あのときは打席で自分ではないような、変な自分がいた」と振り返った。

 チームの主軸だが、まだ新人。無理もない。交流戦も初経験。平常心でプレーを続けることは難しい。だがそのときの「裕樹」からの三振の反省が、この日の「裕樹」からの快打につながった。「今日の満塁はリラックスして打席に立てた。カウント的にも直球が来ると思った」と殊勲打をたたき出した。

 新人の4安打はチームでは18年6月9日の日本ハム戦の神里和毅外野手以来。「4安打できてよかった。これからもこの調子で僅差の試合を勝ち続けたい」。

 難敵相手に先勝をもぎとった。背番号2の笑顔がハマスタに弾け続けていた。(大木 穂高)

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2021年6月1日のニュース