日本ハム・斎藤佑 今季1軍登板なく350万円ダウン 背水11年目に悲壮決意「少しでも貢献したい」

[ 2020年12月10日 05:30 ]

契約更改を終え会見で話す斎藤
Photo By 代表撮影

 右肘じん帯損傷の影響で10年目で初めて1軍登板がなかった日本ハム・斎藤佑樹投手(32)が9日、札幌市の球団事務所で契約更改交渉に臨み、350万円減で自己最低となる年俸1250万円でサインした。今季終了前には手術を受けるかどうかなど、栗山英樹監督(59)に相談したことを告白。指揮官から背中を押され、背水の覚悟で11年目となる来季に臨む。

 10年目で初の1軍登板なし。右肘痛の影響があったとはいえ、1軍の戦力になれず、球団、ファンへの申し訳なさが口をついて出た。

 「野球を続けるか続けないかということに関しては迷いはなかった。野球をやりたいという気持ちはあった」とした上で「やっぱりファイターズ、ファンに対しての(申し訳ないという)気持ちが強くあった」と素直な心境を明かした。

 今季序盤から登板を重ねながらも右肘に違和感を感じ始め、「じん帯が切れていても投げられる選手はいるみたいで、(自分も)その一例」と説明。今季終盤には右肘じん帯を損傷し「手に感覚がなかった」ことを明かした。「自分自身が置かれている状況と立場をちゃんと把握しているつもりで、ただそれでも野球がやりたい気持ちが強かった」。今季終了前には手術を受けるかどうかなど今後について栗山監督、吉村浩GMに相談したことを告白。指揮官から「肘を治し、もう1年グラウンドに出て必死になって泥だらけになってやってみろ」と背中を押されたという。

 背水の覚悟で迎える来季。「また場所を与えられた以上は、応援してくれる方がいる以上は、精いっぱい自分ができる限りの努力をして、またグラウンドでチームに貢献できるように頑張ることが今のやるべきこと」と悲壮な決意を口にした。

 右肘は手術を回避して既にPRP(多血小板血しょう)療法を受け、リハビリを行っている。治療を受ける以前は日常生活でも痛みを感じていたが、現在は「痛みは特にない」という。実戦復帰は来春キャンプ以降を目指している。リハビリ期間で「足の指の先から腕の先まで」体をつくり直して強化することも宣言した。来年6月には33歳。厳しいリハビリを乗り越え、復活への道のりを歩んでいく。(東尾 洋樹)

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2020年12月10日のニュース