広島 K・ジョンソン 7連敗は球団助っ人初の屈辱 「初回」と「制球力」の課題修正できず

[ 2020年9月4日 05:30 ]

セ・リーグ   広島0-6中日 ( 2020年9月3日    ナゴヤドーム )

<中・広(15)>初回1死一塁、福田(右)に先制となる左越え2ランホームランを打たれ、ガックリのジョンソン(撮影・椎名 航)
Photo By スポニチ

 広島のクリス・ジョンソン投手(35)は、3日の中日戦に4回5失点で降板して7敗目を喫した。今季10試合で未勝利。7連敗は球団の外国人投手では初という不名誉な記録となった。さらにチームも今季2度目の零敗。4日のDeNA戦に敗れ、巨人が引き分け以上なら自力優勝の可能性が消滅する。 

 もう現実を受け入れるしかないのだろうか。後半戦に入っても、K・ジョンソンには、白星がつかない。12球団助っ人でもワースト記録に並ぶ開幕7連敗。4回5失点での降板に、「ノーコメント」と言い残すしかなかった。

 2つの課題が顕著に現れた。ひとつは「初回」。1死から平田に四球を与え、続く福田に左翼席への先制2ランを献上した。昨季27試合で4度しかなかった初回の失点は、今季10試合中6度を数える。佐々岡監督も「立ち上がりに本塁打で失点してしまうとなかなか乗っていけない」とエンジンのかかりの遅さに首をかしげる。

 2つ目は「制球力」。3回先頭の投手・福谷、大島に連打を許すと、平田への四球で満塁とされたのが痛かった。福田の適時打、ビシエド、高橋に2者連続の犠飛とされて一挙3点を失った。

 2与四球は、いずれも失点に絡んだ。今季平均9・1人に1四死球を与えている。来日6年目で自己ワースト。同監督は「球の力がないのか、ストライクとボールがはっきりしている。四球絡みの失点が続いている。経験値が違うので、しっかりやってもらいたいところ」と振り返る。調整期間に沢崎投手コーチと何度も話し合いながらも、修正は簡単ではなかった。

 2軍降格について、指揮官は「まだ終わったばかりなので、明日以降考えます」と否定しなかった。しかし、代役候補の床田らが本調子とは言えず、事情はそう単純ではない。「下(2軍)にもそこまで上がって来られる人がいない。そこも考えたい」。先発ローテーションの谷間が生まれる13連戦中とあって悩みは深い。

 早ければ、4日にも自力優勝の可能性が消滅する。「明日、地元の皆さんの前で一戦一戦、頑張って戦っていく」。懸命に前を向きながらも、首脳陣の苦悩は続く。 (河合 洋介)

 《外国人ではワーストタイ記録》K・ジョンソン(広)が開幕7連敗。外国人投手では69年バッキー(近鉄)、16年サファテ(ソ)に次ぐ3人目の最長タイ記録で、先発登板のみではバッキーに次いで51年ぶり2人目。開幕からに限らず、広島の外国人投手としても07年フェルナンデスの6連敗を更新するワースト記録。

続きを表示

この記事のフォト

2020年9月4日のニュース