広島・堂林 18打席ぶり安打が8月初適時打 打率3割から陥落「何とか踏ん張りたい」

[ 2020年8月19日 05:30 ]

セ・リーグ   広島3‐4DeNA ( 2020年8月18日    マツダスタジアム )

<広・D(9)>7回1死二、三塁、堂林は中前に2点適時打を放つ (撮影・奥 調)
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 広島・堂林翔太内野手(29)が18日のDeNA戦で18打席ぶり安打となる中前適時打を放った。0―4の7回2死二、三塁から2走者を還した一打は実らず、引き分けを挟む連敗で借金6。打点を挙げるのは10試合ぶりで、適時打に限れば82打席ぶりだった。5打数1安打で打率・299となり、3割の大台を陥落。再浮上へのきっかけにしたい。

 安打を量産していたころの手応えは、久々の快音の中にあった。無得点で迎えた7回1死二、三塁。堂林はエスコバーの内角直球を詰まりながら中前に運んだ。「強い真っすぐに合わせようと思った。久々に最高のヒット」。18打席ぶりの安打で2人の走者を還し、8月初、82打席ぶりの適時打となった。

 先発の井納には空振り三振、見逃し三振、投ゴロ。タイミングの合わなかった3打席を踏まえ、朝山打撃コーチからは「エスコバーはほとんどが直球。思い切っていけ」と伝えられた。内角球を強引にはならずに捉えた一打。中堅から右方向への打球を連発していた好調時に通ずる内容の濃さがあった。

 5打数1安打で、打率・299。DeNAとの開幕2戦目で5打数4安打で打率・444として以降、維持していた打率3割の大台からついに陥落した。「最初は出来すぎだったけど、それにしても調子が下がりすぎ。毎日の練習で試しながらやっている。何とかここで踏ん張りたい」。試合前練習では、迎打撃コーチから構えたときの姿勢について指導を受けた。朝山打撃コーチは、徹底した外角攻めを不振の一因と説明する。

 「いいときと悪いときの差はそんなにない。外角を攻められることが多く、本人も外の意識が強くなるので(姿勢が)前かがみになる。“外角を打ちにいくのはいいけど、(姿勢を)起こした状態で”と伝えた」

 29歳の誕生日だった前日17日は、家族で祝った。「去年は1軍にいなかった。1軍でプレーできている幸せを感じながらやっている」。好調からの反動とも言える不振は、7安打に終わった昨季とは異なる“うれしい悩み”とも言える。佐々岡監督が「下降線だったところで一本が出た。変わってくれればいい」と口にしたように首脳陣からの期待は揺らいでいない。(河合 洋介)

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2020年8月19日のニュース