健大高崎・朝井が2回零封 元侍ジャパンU―15右腕がけが克服、聖地で躍動

[ 2020年8月16日 17:11 ]

2020年甲子園高校野球交流試合   健大高崎1―4帯広農 ( 2020年8月16日    甲子園 )

<健大高崎・帯広農>3番手として登板した健大高崎・朝井(撮影・河野 光希)
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 健大高崎の3番手・朝井優太(3年)が6回から登板し、2回無安打無失点の好投。中学時代、野球日本代表侍ジャパンU―15に選抜された右腕は、昨春に腰椎分離症を発症。3カ月半野球ができない日々が続いたが、懸命のリハビリにより、昨秋の明治神宮大会で公式戦初登板。そして最初で最後の甲子園のマウンドに立った。

 「本当によくここまで来たな…」。長くつらいリハビリを経て、立った聖地のマウンド。自分をねぎらう言葉が口から出た。ずっと夢見てきた光景が目の前に広がる。万感の思いを最速139キロを計測した直球と決め球のスライダーに込め、打者6人から3三振を奪った。「自分らしいピッチングができました。この舞台に立つことが最終目標だった。球場の中心に立って、一点に視線を集める。本当に夢舞台でした」

 けがをした昨春の時点で、夏の大会出場は絶望的だった。日々、短期目標を達成することでモチベーションを保った。最初の目標は、腰に負担をかけないように姿勢を良くすること。次は腰に影響の少ない手首のトレーニングをすること。「甲子園」という大きな目標があったから続けることができた。

 野球は社会人になるための土台づくり。そう考える朝井の将来の夢は、JR東日本への入社。そして新幹線の運転士になること。「小さい頃から電車が好きです。マウンドと一緒で、わくわくします」。朝井は大学で野球を続け、さらに自分を磨いた上で夢に挑戦する考えだ。

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