阪神・佐藤輝、3冠王は?――田淵幸一氏 逆方向への打球続けば可能性十分 鍵は5番打者の“アシスト”

[ 2026年5月12日 06:00 ]

阪神・佐藤輝
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 シーズンの約4分の1を終え、阪神・佐藤輝明内野手(27)が打率・377、10本塁打、30打点でリーグ3冠に君臨している。22年村上宗隆(ヤクルト、現ホワイトソックス)以来、史上9人目の3冠王は誕生するのか。阪神の先輩でもある田淵幸一氏(79=本紙評論家)、現役時代に3冠王2度の阪神・バースと対戦した槙原寛己氏(62=同)はそろって太鼓判を押した。

 【強引に引っ張らない打撃】今季の佐藤輝は過去の姿とは雲泥の差がある。それは逆方向への安打が明らかに増えている点だ。今季49安打のうち中堅から逆方向へは30本を数え、全体の61%。この打撃を続ければ3冠王の可能性は十分にあると思う。

 これまでは追い込まれてから左投手の外角スライダーに手を出して三振を喫するシーンが多かった。今ではこの「左打者殺し」のボールをきっちりと見極め、同時にギリギリまでボールを呼び込み、軸足の左足に重心を置いて回転することで逆方向にはじき返している。強引に引っ張らない打撃。打率が大きく下がることはない。

 【思いきりの良さも失わず】本人も研究、勉強を重ねたのだろう。ドジャース・大谷も逆方向への打球が好調時のバロメーター。佐藤輝はWBCの3月8日オーストラリア戦、同10日チェコ戦でいずれも左翼線に二塁打。必勝を期した国際大会でのこの打撃を見て「おっ!」と思った。それをシーズンでも実践できている。それでいて、元来の思い切りの良さも失っていない。三振を恐れないフルスイングは4番打者として一番のポイントであり、魅力。相手投手は恐れるしかなくなる。

 広い甲子園、特に浜風に阻まれる左打者が3冠王に輝くのは至難の業だろう。鍵になるのは後ろを打つ5番打者の「アシスト」。直近2試合は大山が欠場。その大山でなく前川が5番を打った9日のDeNA戦では、初回2死二塁で申告敬遠をされた。5番打者の奮起によって佐藤輝が勝負を避けられるケースは減るはず。これも3冠王に向けた重要なファクターの一つだ。(本紙評論家)

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