阪神・青柳　5回1失点　シンカーで進化　「丸さん打ち取れましたし　良かったのかな」

オープン戦   阪神4―4巨人 （ 2020年3月8日    甲子園 ）

＜神・巨＞巨人打線に投げ込む青柳（撮影・坂田　高浩）
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　進化したスタイルを宿敵に示した。巨人戦に先発した阪神・青柳は走者を背負いながらも5回3安打1失点と粘投。昨年、対戦打率6割超え（・667）と相性の悪かった丸をシンカーで打ち取るなど、課題克服へ収穫を手にした。

　「（昨年は）丸さんに8割、7割打たれてましたけど、センターフライで打ち取れましたし。良かったのかなと思います」

　手応えが言葉にあふれた。3回1死一、二塁での対戦で中飛に打ち取ったのは昨秋から習得に励んできたシンカー。昨年、9打数6安打2本塁打された男に対し磨いてきた新球で奪ったアウトだけに価値があった。1打席目も昨年までは配球に加えていなかったカットボールを初球から2球続けて中飛に仕留めるなど2打席無安打。課題の左打者という観点でも、4回に大城に浴びた左中間への二塁打が今春17人目にして初めて対左に許した安打だった。

　この日のメインテーマはカットボールの多投。「（相手の左打者が）インコースで入ってくるボールがあると意識した分、ツーシームを打ち損じた部分もありますし。精度を上げていけばシーズンでも有効」と挑戦で得たものは少なくない。

　丸だけでなく、3回には坂本を空振り三振に斬り「警戒しないといけない選手。そういう相手にいろいろ試せたのは良かった」と本番を見据えた。今季掲げる12勝という目標は決して大言壮語ではない。白星という「結果」で成長を見せつける。（遠藤　礼）