広島・誠也 GG賞に「僕でいいのかな」来季は失策ゼロ宣言「印象に残るプレーを一つでも多く」

[ 2019年11月29日 05:30 ]

トロフィーを手にする広島・鈴木(撮影・白鳥 佳樹)
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 広島・鈴木誠也外野手(25)が28日、来季目標に失策ゼロを掲げた。東京都内のホテルで開かれた「第48回三井ゴールデングラブ賞」の表彰式に同僚の菊池涼と出席。2年ぶり3度目の受賞にはにかみながらも、究極の守備率10割を目指す2020年へ「印象に残るプレーを一つでも多く」と言葉に力を込めた。

 守備のベストナインが集うひのき舞台。有効投票者299人のうち、外野手部門で巨人・丸に次ぐ207票を集め、2年ぶり3度目の受賞となった鈴木は「僕でいいのかな」とはにかみつつ、「非常にうれしいです」と充実感をにじませた。

 一度は諦めた舞台だった。16年から2年連続で表彰されながら、不運にも17年夏に右足首を骨折。痛みを引きずった昨季は3年連続を逃した。それが今季は自己最多の25盗塁が示すように完全復活。「どこか諦めていたけど、動けるようになって守備の怖さは無くなった」と強調する。

 新コンビ形成にも奮闘した。「今まで頼りっぱなしだった」不動の中堅手・丸が巨人にFA移籍し、西川、長野、野間がセンターに入った今季。「いろんなことを意識し、考えながら」頻繁にコミュニケーションを取り続けて乗り切った。自覚も芽生えている。

 「思った通りに動けるので(守備に)興味が出てきた。もっともっと持ってやらないといけない。意識が変わる一歩というか、腐りかけていた心を取り戻せたというか」

 フェンスを恐れないプレー、さらには華麗なスライディング捕球にレーザービーム。相手走者に生還、進塁を自重させる強肩は特筆ものだが、印象に残るプレーはないという。「僕の認識はその程度なので、来季は印象に残るプレーを一つでも多く」と力を込める。

 目標には究極の数字を挙げた。「失策ゼロが一番」。広島では80年の山本浩二、87年の山崎隆造、長嶋清幸、2010年の赤松真人と、外野手ばかり4人が失策ゼロでゴールデングラブ賞を受賞。今季3失策の鈴木なら十分に達成可能だ。

 「外野の失策一つで流れが変わったり、大量失点のリスクが高まる。失策にならないミスもあるので、投手を助けられるように集中して頑張りたい」

 完全復活を遂げ、攻守走でチームをけん引する主砲。真っ赤なスタンドを驚かせるビッグプレーが楽しみだ。(江尾 卓也)  

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2019年11月29日のニュース