阪神 今季3度目サヨナラ負け 天敵柳に18イニング連続無得点

[ 2019年7月1日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0―1中日 ( 2019年6月30日    ナゴヤD )

<中・神> 5回の攻撃前に円陣を組む阪神ナインだったが…(撮影・大森 寛明)
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 阪神は6月30日、中日戦で今季3度目となるサヨナラ負けを喫した。投手陣は延長11回を2安打に抑えながらも攻撃陣が完全に沈黙。今季7度目の零封負けで、5月2日以来となる借金生活に逆戻りした。仕切りなおしのリーグ戦でも黒星が続き3連敗。矢野阪神が苦境に立たれた。

 延長11回に及んだ熱戦の結末は暴投によるサヨナラ負けだった。リーグ戦再開後は痛恨の2連敗。矢野監督が敗因に挙げたのは負け投手のドリスではなく、決定打を欠いた攻撃陣だった。

 「ゼロじゃ勝てないしね。追い込んでからのバッティングとか、こういう良いピッチャーでもやっぱり点を取って行かんとダメなんでね。そういうところは課題としてある」

 突破口を開くためにベンチも動いた。延長11回。無死一塁から代打・北條を送り込んだ。カウント1ボール1ストライクからの3球目。犠打を警戒する三塁・高橋の猛チャージに対しバスターエンドランを仕掛けたが、無情にも三塁線へのファウルとなった。最後は追い込まれながらも命じたスリーバントが決まって1死二塁。すると、75試合目で初めて近本に代打を送り、原口を起用した。

 「(延長11回は)もう行かんとね。点を取らないと勝てないしね。行けるところでは、やれることを現状で一番点を取れるということを選択してやったつもりだけど…」

 だが、果敢に攻める積極采配は無情にも実を結ぶことはなかった。原口は遊ゴロに倒れると、なおも2死三塁で糸原は三ゴロ。結果的には6月13日のソフトバンク戦以来となる今季7度目の零封負けとなった。前日と合わせ2試合でわずか1得点。2安打に封じ込めた投手陣に報いることはできず、04年以来実に15年ぶりとなる被安打2以下での敗戦を食らった。

 「クイックが多いというのはわかっていて、対策は立てていた。対応できれば良かったですけど、その中で、良い高さから落とされたボールを振ってしまったり。我慢できれば良かったけど」

 浜中打撃コーチは先発・柳への対策が及ばなかったことに責任を負った。6、8回と得点圏に走者を進めたが、本塁が遠かった。これで柳には今季4試合29イニングでわずか4得点。連続無得点は18イニングまで伸びてしまった。

 新たな天敵の出現により、チームは59日ぶりの借金生活に逆戻り。DeNAには同率3位に並ばれた。苦しい状況は続くが、ジョンソンも復帰を果たすなど安定感を誇る投手陣がいる。上位2強を脅かすには、打線が奮起するしかない。(山本 浩之)

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2019年7月1日のニュース