西武ドラ4ルーキー・粟津 ホロ苦デビューも「大きな経験」糧にしっかり“前へ”

[ 2019年6月17日 13:36 ]

西武の粟津凱士
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 西武のドラフト4位ルーキー・粟津が、6月13日の巨人戦(メットライフ)でプロ初登板を飾った。0―6の7回からマウンドに上がり、4番・岡本やベテランの阿部らに4安打を浴び、2回2失点。試合後の第一声は「取られちゃいました」と苦笑い。「2軍より球が全然行かなくて、甘いところに球がいったら、ゲームのように打ち返されちゃいました」と振り返った。

 4月23日に1軍初昇格。しかし、同日からのロッテ戦(ZOZOマリン)で登板機会はなく、26日に登録抹消となった。25日の試合後、突然突きつけられた2軍行きに、肩を落とした。チームメートが乗るバスには乗らずに、1人、所沢市内の寮へ戻った。心の中では「投げたかった」という思いと、悔しさでいっぱいだった。タクシーの中で関係者らに「応援していただいたのに申し訳ないです。実力をつけて、必ず1軍に上がってきます」とメールを送った。

 6月12日に再び昇格し、翌日に初登板を果たした。ほろ苦いデビューとなったが、やっと立てた1軍の舞台。「大きな経験が出来たし、違ったものを経験できました」と笑顔を見せた。そして「実力の無さを実感させられた。もっと頑張らないと結果は出ない。もし2軍に落ちたとしても、早く修正して力をつけていきたい」と前を向いた。力強く話す右腕の表情はとても明るかった。(記者コラム・武本 万里絵)

 ◇粟津 凱士(あわつ・かいと)1997年(平9)3月1日生まれ、山形県出身の22歳。山本学園高、東日本国際大ではともに初のプロ野球選手。大学3年時に投球フォームをスリークオーターに変更してから急成長。4年の全日本大学選手権では2回戦の京都学園大戦で完封勝利を挙げた。1メートル80、80キロ。右投げ、右打ち。

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