1073日ぶり「捕手・阿部」 26日練習試合中日戦「ド緊張」復帰

[ 2019年2月26日 05:30 ]

休日返上の練習に参加し、ブルペンでキャッチボールする巨人・阿部
Photo By 共同

 室内ブルペンに巨人・阿部の笑い声がこだました。1073日ぶりに「捕手・阿部」が戻ってくる。休日返上で球場に現れた背番号10は、慣れ親しんだホームベースではなく、マウンドから投球練習。1球ごとに、大げさにストライクとボールの判定をする捕手役の朝井打撃投手の姿に自然と笑みが広がった。

 明るい表情には理由がある。きょう26日の中日との練習試合(沖縄セルラー)に捕手での先発出場が決定した。今キャンプは背中の痛みで別メニュー調整を2度経験したが「“行けます”と俺から監督にお願いした」と志願出場であることも打ち明けた。

 捕手出場は公式戦だと15年以来なく、自身の37歳の誕生日だった16年3月20日の西武とのオープン戦が最後だ。首痛の影響で近年は一塁手として出場してきたが、「最後は捕手で終わりたい」と昨秋に4年ぶりの捕手復帰を原監督に電話で直訴した。その覚悟を快諾した指揮官は今季、捕手以外での起用は考えておらず、「キャッチャーを守った状況で、東京ドーム(3月2日のヤクルトとのオープン戦)に戻りたい」と示唆していた。

 捕手復帰戦は山口と3回までバッテリーを組んで、2打席立つ予定。今季はここまで代打で2打数無安打も、鋭い打球を放っている。この日は約1時間、汗を流し、定位置に座って朝井打撃投手の球も受けて備えた。

 「ワクワクはないよ。ド緊張だよ。いい緊張感を持って頑張ります」。来月で40歳。練習を終え、自転車で宿舎に向かうベテランの背中は弾んでいた。(青森 正宣)

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2019年2月26日のニュース