阪神 マルテ 「31」を継承「ふさわしい選手になりたいと思う」

[ 2019年1月30日 05:30 ]

背番号31のユニホームを着てポーズをとる新外国人のマルテ (撮影・奥 調)
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 阪神の新助っ人、ジェフリー・マルテ内野手(27)が29日、兵庫県西宮市の球団事務所で入団会見に臨んだ。4番候補と期待されるドミニカ共和国出身の大砲は掛布雅之オーナー付シニア・エグゼクティブ・アドバイザー(SEA=63)の背番号31を継承。今季の大暴れだけでなく、レジェンド級の活躍を目指すことを誓った。

 ピカピカの「31」が大きな背中で輝いていた。虎党にとっては、言うまでもない特別な数字。偉大なOBの背番号を継承することになったマルテは、自身も負けじと「猛虎のレジェンド」になる意気込みを口にした。

 「すごく誇らしい気持ちでいっぱい。(掛布氏のことは)聞いていた。その番号にふさわしい選手になりたいと思うし、自分がプレーして“マルテが付けていた番号を付けたい”という選手が現れるようになりたい」

 期待の4番候補が、黄色と黒の球団旗をバックに目を輝かせた。昨年、鳴り物入りで入団したロサリオがまさかの1年で退団。同じドミニカ共和国出身の右の大砲として失敗を繰り返させはしない。助っ人の身とはいえ、見据えるのは球団史に残るような活躍。掛布氏のように長くファンに愛される打者になることを志した。

 昨季までの3年間、目指すべき“レジェンド”と接してきた。エンゼルスでは大谷、トラウトら若きスター選手だけでなく、少年時代からの憧れアルバート・プホルスともチームメート。「幼い頃からマニー・ラミレス選手とかプホルス選手を見て育った。自分もそういう選手になりたいと思っていた」。メジャー通算3082安打、633本塁打を放ち、殿堂入り確実な母国の英雄との貴重な時間を「みんなの手本。彼自身がいろいろな選手に教える素晴らしい選手だったので、自分も勉強させてもらった」と振り返った。

 最大の魅力は掛布氏やプホルスと同様に長打力。16年には88試合で15本塁打をマークしている。ただ、入念に調査して獲得を決めた谷本球団本部長が「選球眼が非常にいい」と話すように、ブンブン振り回すだけのタイプではない。3年前から日本行きを視野に入れていたと話し、日本野球への適応力にも期待が高まる。熱狂的な虎党の存在を聞くと、笑顔が満開となった。

 「うれしい。自分はドミニカから来た全力でプレーするプレーヤー。是非、みなさんに名前を覚えていただきたい。野球以外でもサポートしていただける選手になりたい」

 年俸100万ドル(約1億1000万円)は昨年ロサリオの300万ドル(約3億4000万円)の3分の1だが、期待感は決して下回らない。猛虎の新31番の異国での挑戦が始まる。(山添 晴治)

○…阪神で背番号31を最も長く使用したのは掛布雅之。習志野高から73年ドラフト6位で入団し、引退する88年までの15シーズンで球団最多の349本塁打を放った。その後は萩原誠、浜中治、林威助といった若手スラッガーに託されたが、期待されたほどの活躍はできず。掛布は阪神2軍監督に就任した16年からの2シーズンで再び現役時代と同じ背番号を着用し、オールドファンを喜ばせている。また、阪神の外国人選手が「31」を付けるのは、掛布が入団する前年まで6シーズン在籍したカークランド以来2人目になる。

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2019年1月30日のニュース