巨人 正捕手争いがプラスに?小林をレベルアップさせるライバルの存在

[ 2017年8月28日 10:49 ]

高橋監督が見つめる中、打撃練習に汗を流す巨人・小林
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 今夏の甲子園大会は広陵・中村のアーチ量産が話題となった。将来が楽しみな「打てる捕手」の出現に、各球団のスカウトは1位候補に名前を挙げている。

 プロの捕手は、まずは守りから。8月13日の広島戦で通算2000安打を達成した巨人・阿部も「キャッチャーは考えることも多いし、やることも多い」と話すように、相手打者の研究や配球の勉強など、打撃だけに集中できる環境にはない。

 巨人は阿部の後継者を育てることが最重要課題。今季は3月のWBCに出場した小林が開幕からマスクを被ってきたが、8月に入り、2年目の宇佐見が頭角を現してきた。18日のDeNA戦でプロ1号となるサヨナラ本塁打を放つと、初スタメンとなった25日の阪神戦では5回に同点2ランをマーク。憧れの阿部とともに、お立ち台に上がった。

 高橋監督はじめ首脳陣は、小林との正捕手争いが激化することを望んでいる。どのポジションでもそうだが、ライバルの存在は、お互いのレベルアップにつながるからだ。小林は3試合ぶりにスタメン出場した27日の阪神戦でルーキー・畠を好リード、課題の打撃でも2安打をマークした。広陵出身で中村が「小林2世」と呼ばれることには「自分よりも凄いから小林2世とは書かないでください」と謙遜していたが、後輩の活躍も刺激になったことだろう。

 打力なら宇佐見、肩の強さなら小林。捕手は固定することが望ましいポジションだが、CS進出を目指すチームにとって、夏場以降の正捕手争いは、プラスに作用しそうな気がする。(記者コラム・川島 毅洋)

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