巨人・宇佐見 正捕手小林に挑戦弾!憧れ阿部の言葉に「レギュラー獲らないと」

[ 2017年8月26日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人6―3阪神 ( 2017年8月25日    東京ドーム )

<巨・神>5回無死一塁、宇佐見が右越えに2号同点2ランを放つ
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 ダブルしんちゃんで勝率5割復帰だ。巨人は25日、阪神を6―3で下した。「8番・捕手」でプロ初先発となった宇佐見真吾捕手(24)が5回に右越え2号同点2ラン。プロ2年目の一打に打線がつながり、阿部慎之助内野手(38)が右前へ決勝打を運ぶなど、この回一挙5得点を生んだ。新戦力も加わり上位を必死に追う。

 会心の一発で起用に応えた。2点を追う5回無死一塁、3ボール1ストライクからの5球目。内角低めの140キロ直球に宇佐見の体が自然と反応した。「打った瞬間に入ったと思った」。打球は右翼席上段に達した。

 この場面、打撃力を期待され「打て」のサイン。「小細工せずにしっかりスイングしよう」と心に決めた。初の先発出場で飛び出したプロ2号は、劣勢だった試合の流れを一変させる同点2ラン。阿部の勝ち越し打に村田、亀井も続き、この回5得点の逆転を生んだ。

 8月8日の1軍初昇格から5試合連続で途中出場。18日のDeNA戦でプロ1号となるサヨナラ2ランを放ったが、先発出場を告げられたのは試合前の練習中だった。「びっくりした」。経験のない緊張に襲われたが、阿部から「ずっと緊張してろ」と声を掛けられた。「視野を広く(リード)できなかった」と反省したように、先発の田口は2回まで3失点。それでも、3回以降は追加点を与えなかった。

 ともにお立ち台に上がった阿部は憧れの存在だ。同じ右投げ左打ち。通算2000安打を達成した「打てる捕手」のフォームをまねした時期もある。そのお立ち台では阿部が「小林を抜くつもりで頑張ってもらいたい」と発言。その言葉に宇佐見も「レギュラーを獲らないと意味がない。誰にも負けちゃいけない」と新たな誓いを立てた。

 高橋監督は「期待に応えてくれた」と目を細めた。チームは勝率5割に復帰。阿部が「(小林と宇佐見が)切磋琢磨(せっさたくま)して競い合っていけば、それが巨人のためになる」と言うように、新たな競争が上位逆転への力となる。 (重光 晋太郎)

 ◆宇佐見 真吾(うさみ・しんご)1993年(平5)6月4日、千葉県生まれの24歳。市柏、城西国際大を経て15年ドラフト4位で巨人入り。8日の阪神戦でプロ初打席初安打をマークし、18日のDeNA戦ではプロ初本塁打をサヨナラ2ランで飾った。1メートル81、87キロ。右投げ左打ち。

 ≪42年ぶり2人目≫プロ1号がサヨナラ弾だった宇佐見(巨)が5回に2号同点2ラン。通算1号がサヨナラで、続く2号も殊勲本塁打は、01年の浜中おさむ(神=サヨナラ→先制)以来。巨人では75年ジョンソンが来日1、2号にサヨナラ→先制と打って以来42年ぶり2人目だ。なお、ジョンソンは3号もサヨナラの殊勲弾だったが宇佐見はどうか。

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