広島 リーグ50勝一番乗り 2戦連続4発は15年ぶり

[ 2017年7月9日 05:30 ]

セ・リーグ   広島8―2ヤクルト ( 2017年7月8日    神宮 )

<ヤ・広>3回無死、ソロ本塁打を放ち薮田(右)らナインに迎えられる菊池
Photo By スポニチ

 連夜の一発攻勢でセ界を独走!広島は8日、ヤクルト戦で菊池涼介内野手(27)の2発を含む4本塁打を放ち、3連勝を飾った。前夜も最大6点差を4発でひっくり返しており、2試合連続で4本塁打以上をマークしたのは、2002年以来15年ぶりとなった。チームはリーグ50勝に一番乗り。2位・阪神とのゲーム差も今季最大9とした。

 夏本番を前に、広島打線が神宮球場に4本の花火を打ち上げた。締めは菊池だ。6―1の6回にダメ押しの8号2ラン。打球が飛び込んだ真っ赤に染まった左翼席のカープファンは狂喜乱舞した。

 「ホームランはたまたま。僕が打った打たないより、チームが勝つか勝たないか。いい流れで打てて良かった」。最初の一発も菊池だった。3回、先頭で打席に入った。石川は走者がいないにもかかわらず、2球目にクイックモーションで投球。さらにリリースの瞬間に腕の振りを緩め、121キロのスライダーを投げてきた。それでも菊池はタイミングを合わせ、バックスクリーンまで運んだ。

 「クイックモーションにうまく反応できた」。調子の良さを物語る対応力だった。巧みなバットさばきの持ち主で当然、バットにはうるさい。形状や重さが同じ2本を持って、手で叩いたときの音などで使われている木の原産国が違うことにも気づくレベルである。おメガネにかなった「相棒」で2戦連発、さらに今季初のマルチ本塁打をマークした。

 今年は3月にWBCに出場。コンディション面で厳しい部分もあり、開幕から好調を持続できなかった。それでも交流戦を終えた後の4日間の休養を経て、調子を上げてきた。交流戦後は12試合で5本塁打の量産。朗報もあった。2年ぶりのファン投票での球宴選出。「思い出になるので本塁打を打ってみたい」と初アーチに燃えている。

 9回に5点差を逆転した前夜の勢いそのままだった。鈴木と会沢も一発を放ち、15年ぶりとなる2試合連続の4本塁打で快勝。緒方監督は「昨日、今日と打線が活発だったね」とうなずいた。3連勝で今季最多の貯金22とし、2年連続でリーグ50勝一番乗り。2位・阪神とのゲーム差も今季最大の9に広げた。「神宮花火大会」は独走の象徴だった。

 ▼広島・鈴木(3回に左越え17号ソロ)しっかり打てました。いい追加点になって良かったです。

 ≪79試合は球団2番目≫広島が2年連続でリーグ最速50勝。50勝到達の球団最速は、唯一のリーグ連覇を果たした80年の78試合(50勝22敗6分け)で、今季の79試合は2番目のスピード記録となった。

 ≪15年ぶり≫打線は7日に続いて4本塁打。チームの2試合連続4本塁打以上は、02年5月1日の巨人戦(東出、ディアス2、ロペス)、3日の阪神戦(緒方、ディアス、前田、新井、木村一)でマークして以来15年ぶり。

続きを表示

この記事のフォト

2017年7月9日のニュース