立大 古豪復活のワケ アスリート選抜入試導入でレベルアップ

[ 2017年5月29日 08:35 ]

35季ぶりの優勝に笑顔を見せる立大の(左から)笠松、熊谷主将、溝口監督、田中誠、中川
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 立大の復活優勝には「アスリート選抜入試」の導入が大きく関わっている。立大は体育会活性化を目的に08年に他校から遅れて開始。各部5人まで1次選考を受験できる。

 野球は甲子園4強以上が目安で、実績のある選手が一般入学組と研さん。福島県トップの進学校・福島から1浪で入学した手塚は「学ぶものは凄く多い」と言い、甲子園組の笠松も「危機感は常にあった」と話す。野球部OB会長の横山忠夫氏(71年度卒、元巨人投手)は「昔は継続して優勝を狙える戦力ではなかった。安定して優勝争いができる体制になってきた」と効果を語った。

 14年には溝口監督が就任。89、90年の秋連覇の主力で90年に主将を務めた経験を買われた。関係者は「(勤務先だった)リクルートを辞めてでも母校を強くしたいという心意気があった。真面目で人間性が良かった」。指揮官は昨年のメンバーから3人をプロに送り出し、今年は力と心を合わせるという意味の「勠力(りくりょく)同心」をスローガンに掲げた。大学を挙げてのバックアップと指揮官の情熱がたぐり寄せた悲願だった。

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2017年5月29日のニュース