オリドラ1山岡「長かった」7度目先発で希望1勝 連敗9で止めた

[ 2017年5月29日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス2―1ロッテ ( 2017年5月28日    ZOZOマリン )

<ロ・オ>6回1失点でプロ初勝利を挙げた山岡
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 バン、バン!福良監督から背中を叩かれ、オリックスのドラフト1位・山岡が笑顔を浮かべた。7度目の先発でつかんだプロ初白星。泥沼の9連敗からチームを救った。

 「長かったと言えば長いし、やっと勝ちが付いた。(ウイニングボールは)家族に贈ります」

 6回を5安打1失点。初回に先制されたが、2回以降は追加点を許さない。3回先頭から4者連続三振を奪い、1点ビハインドの6回2死一、二塁でも根元をスライダーで見逃し三振。その直後に打線が逆転した。

 ここまで好投を続けていたが、投球内容に不安もあった。スライダーを見切られ四球が増えた。「体の開きに問題があると思った。しっかり壁をつくろうと」。過去の映像を確認し、対戦打者の研究にも取り組んだ。

 瀬戸内3年夏の広島県大会決勝で、広島新庄・田口(巨人)と投げ合い延長15回無失点で引き分け。再試合でも投げ合い9回を完封。プロからも脚光を浴びたが、桐光学園の松井裕(楽天)の直球を見て「今の自分では通用しない」と自分を見つめ、東京ガスで腕を磨いた。

 試合後は松井裕から「LINE」で「おめでとう」と祝福された。次戦は6月4日の巨人戦で田口とプロ初対決が濃厚だ。「高校時代は松井や田口をライバルと思ったけど今はない。チームが勝つことが一番」。前日に月間19敗の球団ワースト記録に並んだチームは、1メートル72の右腕の好投で再び4位タイに浮上した。 (湯澤 涼)

 ▼瀬戸内・小川成海元監督(山岡の)入学当時の体重は56キロ前後で、高2の冬に「12キロは増やせ。そうすれば勝てる」と伝えると、1日4食、1回の食事で米2合を食べて高3夏までに68キロに増やした。高3夏の広島大会決勝で(広島新庄の)田口投手(現巨人)と投げ合った時も私や捕手の意見より、自分の信じる球を投げて抑える子でした。2桁勝利できる投手になってください。

 ◆山岡 泰輔(やまおか・たいすけ)1995年(平7)9月22日、広島県生まれの21歳。瀬戸内3年夏の広島大会決勝で、広島新庄のエース田口(現巨人)と投げ合って引き分け再試合を含む24回を無失点。甲子園では初戦で明徳義塾に敗れるも9奪三振で2失点完投。高校日本代表に選出された。東京ガスでは昨年の都市対抗で全試合に登板してベスト4進出に貢献。16年ドラフト1位で入団。1メートル72、68キロ、右投げ左打ち。

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