ハムドラ1上原 大炎上で攻撃強制終了…栗山監督「これもいい経験」

[ 2016年2月21日 08:05 ]

紅白戦の初回8失点を喫した上原。左は渡辺

日本ハム紅白戦 紅組―白組

(2月20日 国頭)
 日本ハムのドラフト1位・上原(明大)はぼう然としていた。沖縄・国頭で行われた1、2軍合同の紅白戦に先発したが、アウトがなかなか取れない。打者11人に対し、大谷の2点適時三塁打など4連打を含む8安打を浴び、なおも1死一、三塁。ここで厚沢ベンチコーチがマウンドに出た。

 その直後、1メートル90の長身左腕はベンチへ下がり、同時に攻守も交代。スタンドのファンは一瞬、何が起こったのか分からなかった。1/3回を8失点、45球を投げたところで強制終了。栗山監督は「2回も上原に投げさせたかったので、球数もあった。投手コーチのジャッジでそうなった。これもいい経験」と説明した。

 不運な面もあった。東シナ海からの強風がホームから左翼方向へ吹きつけ、打ち取ったはずの飛球が伸びたり、ポトリと落ちたり…。高浜が三塁ゴロを後逸すると、もうルーキーの頭は真っ白になっていた。沖縄県うるま市出身の上原にとって、米アリゾナから地元に戻っての凱旋登板だったが、「何も言うことないです。単純に終わらなかった」とうなだれた。

 それでも「リセット」した2回は、昨季34本塁打をマークしたレアードを空振り三振に斬るなど、1安打無失点に抑えた。吉井投手コーチは優しく背中を叩いてなぐさめた。「野球はこういうことがある。ツイていないこともあるよ」――。上原のプロ野球人生は始まったばかりだ。 (横市 勇)

 ◆上原 健太(うえはら・けんた)1994年(平6)3月29日、沖縄県生まれの21歳。広陵2年だった10年夏の甲子園に出場。明大では4年時にユニバーシアード日本代表に選出された。大学通算成績は57試合で14勝9敗、防御率2・14。15年ドラフト1位で日本ハム入団。1メートル90、85キロ。左投げ左打ち。

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