清宮、聖地へ自覚十分 王先輩が始球式「早実がいないのは失礼」

[ 2015年7月5日 05:30 ]

入場行進する早実ナイン。右から6人目が清宮

 第97回全国高校野球選手権大会(8月6日から15日間、甲子園)の地方大会は4日、7大会で37試合が行われた。東西東京大会は開会式が行われ、早実(西東京)のスーパー1年生・清宮幸太郎内野手は、チームの5年ぶりの甲子園出場へ意欲を見せた。きょう5日は熊本大会が開幕し、10大会112試合が行われる。

【7月4日の試合結果 東東京大会組み合わせ 西東京大会組み合わせ】

 開会式から異例のVIP待遇だった。入場行進前。早実ナインや他校の選手は神宮球場のスタンドなどで着替えていたが、清宮の姿はなかった。今秋ドラフト候補で同じ左の強打者、加藤主将とともに球場のロッカールームで着替えていた。

 「チーム数が凄く多くて、みんながここに懸けている大会なんだなと思った。注目していただいているので、バットで結果を出して期待に応えたい」。そう抱負を語った1年生スラッガーの注目度は抜群。そのため大会を主催する朝日新聞社と東京都高野連は大会中、早実の試合後の取材時間を20分間に定めるなど規制を敷いたが、開会式でも混乱を避けるため、ロッカールームで着替えさせ、会見の場も設けた。

 リトルリーグ時代に132本塁打を放ち、「和製ベーブ・ルース」の異名を取る16歳。高校入学後も3番を任され、わずか3カ月ですでに高校通算13本塁打をマークしている。同46本塁打の4番・加藤との「KKコンビ」としても注目を集めており、「1年生でベンチに入れさせてもらった。入れなかった上級生の分も打ちたい。その結果がホームランになればいい」と気合を入れた。

 高校野球100年の節目を迎える今夏甲子園では、早実OBの王貞治ソフトバンク球団会長が開幕の始球式を行う。通算868本塁打の世界記録を持つ大先輩。清宮は「小さい頃から知っている偉大な方。甲子園で王さんが投げるのに早実がいないのは失礼」と5年ぶりの甲子園出場を誓った。さらに「(始球式で)打席に立てるならばもちろん立ちたい」と目を輝かせる。打席に立つのは開幕戦で先攻の1番打者に限られるが、それだけ「世界の王」に憧れている。初戦は16日の3回戦。いよいよ、怪物の夏が始まる。(松井 いつき)

 ☆主な1年生スラッガーの夏の予選☆

 ◆清原 和博(PL学園、83年大阪大会)4番に座り、打率4割、2本塁打。決勝の桜宮戦は3打数1安打で、チームは逆転勝ち。

 ◆松井 秀喜(星稜、90年石川大会)4番を打ち、金沢との決勝戦では2回に先制ソロを放ち、甲子園出場。

 ◆中田 翔(大阪桐蔭、05年大阪大会)投手として3回戦の守口東戦で初登板し、4回7奪三振2失点。最速145キロ。大商大堺との決勝戦では「5番・一塁」で本塁打を含む3安打4打点で優勝に貢献。

 ◆筒香 嘉智(横浜、07年神奈川大会)4番を務め、2回戦の神田戦で公式戦初アーチ。準決勝で東海大相模に敗れ、甲子園出場ならず。

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