おかわり78試合78打点 落合パ記録「146」超えいける!

[ 2015年7月5日 07:24 ]

<西・ロ>6回2死二塁、打者・メヒアの時、阿部の暴投で三塁へ進む中村

パ・リーグ 西武8-2ロッテ

(7月4日 西武プリンス)
 西武・中村剛也内野手(31)は4日、ロッテ戦の初回に逆転の24号3ランを放つなど、3安打5打点の大暴れを見せた。2試合連続の本塁打で、5打点以上は今季3度目。本塁打王、打点王争いでリーグトップを走り、打点は試合数と同じ78打点とした。シーズン143打点のハイペースで、1985年に落合博満(ロッテ)が記録した146打点のパ・リーグ記録も視野に入れる勢いだ。

 確かな手応えとともに、中村の打球は放物線を描いて左翼席中段に着弾した。

 「芯で打ったので、いい(バットの)抜け方をした。まあまあ、いい当たり」

 1点を先制された直後の初回1死一、二塁。3ボール1ストライクからのど真ん中の直球を見逃すはずはなかった。逆転の一振りは2戦連発の24号3ラン。これで西武の元エース・涌井には2年間で通算4本目だ。

 ワンマンショーは続く。4回2死一塁では右翼線二塁打、6回2死二塁には左中間二塁打で1打点ずつ稼ぎ、計5打点。2本の適時二塁打はともに追い込まれながら、コースに逆らわずに打ち返したものだった。

 昨オフに球団史上最高年俸の3億8000万円で更改したこともあり、リーダーとしての自覚も芽生えた。「チームの勝利のために点を取りたいという意識は今年は特に強い。だからホームランというより走者を還すこと」という中村は、チーム78試合で78打点とし、85年に落合博満(ロッテ)が記録したリーグ記録の146打点の更新も視野に入ってきた。

 さらに落合を超える6度目の本塁打王へも独走態勢で、不世出の右打者の域に達したと言っても過言ではない。宮地打撃コーチが「落合さんもよくフライばかり打つ練習をしたと聞くけど、ホームランバッターには“生粋の角度”というものがあるんだろうね」と話すように、中村も練習ではボールの下を叩いてフライを打つことを強く意識する。「レベルスイングで打ってフライになれば、勝手に打球にスピンはかかる」が持論だ。それだけに、6回に左中間フェンス直撃の適時二塁打は「せっかくああいう角度に飛んだのに(入らずに)悔しかった」と振り返った。

 これで7月に入って4戦3発、11打点。その成績と裏腹に、お立ち台で「暑くなってきてしんどい」と話すと、すかさずスタンドから「もうちょっと痩せろ!」の声が飛んだ。それでも「痩せようと思って痩せられたら、太ってないですけどね」と102キロの巨体を揺すった。(東山 貴実)

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