菅野 マエケンに1―0雪辱 9日に投げ合い黒星で発奮8回0封

[ 2015年4月23日 08:39 ]

<巨・広>巨人先発の菅野は8回3安打無失点の力投で今季3勝目を挙げる

セ・リーグ 巨人1-0広島

(4月22日 宇都宮)
 三遊間を抜けたと思った打球が坂本のグラブに収まると、巨人・菅野は右拳を突き上げた。8回無死三塁の大ピンチを無失点に切り抜けると、普段は冷静な右腕も感情むき出しに喜びを表した。

 「前回(の広島戦で)悔しい思いをしたので、きょうは絶対に勝ってやろうと思っていた。(打球が)抜けたと思ったんですが、キャプテン(坂本)に助けられました」

 完封ペースが一変したのが8回だった。先頭・ロサリオの平凡な飛球を左翼・アンダーソンがまさかの落球。無死三塁となり「全部、三振を狙うつもりで投げた」とギアを上げた。田中を空振り三振。天谷への四球後、代打・小窪も134キロフォークで空振り三振。続く安部の三遊間へのライナーは坂本の好捕に助けられた。

 やり返した。9日の広島戦(マツダ)での前田健と投げ合いは8回1失点も黒星を喫したが、雪辱した。2人の対決は菅野がプロ1年目だった13年9月15日が最初。そのとき打席で感じた気迫に衝撃を受けた。「投手の僕に抜くことなく150キロ。手が出なかった」と脱帽しつつ「いずれはそのレベルまで行きたい」と思いを強くした。昨年はセ・リーグMVPに輝くなど順調に成長。原監督も「前回の逆のような感じ。両投手ともいい投球をした」と称えたように、前田健との投げ合いは球界の名勝負となってきた。

 8回無失点の右腕が導いたチームは4カード連続の勝ち越し。宇都宮では51年から1分けを挟んで7連勝だ。「次は前田さんが僕と同じ気持ちで来ると思う。迎え撃てるように準備したい」。菅野は次回の名勝負を心待ちにするかのように決意を固めた。

 ≪G宇都宮で7連勝≫巨人が菅野、沢村のリレーで1―0勝利。巨人がスコア1―0で勝つのは、昨年9月4日の同じ宇都宮での広島戦以来。宇都宮で巨人は他球場を含めてこれで51年から1分けを挟み7連勝だが、うち3勝が1―0。また初回の1点のみの「スミ1」勝利は、巨人では00年7月30日中日戦以来15年ぶりとなった。これで巨人は5日阪神戦から14試合連続で3失点以下。70年、11年にマークした16試合連続の球団記録にあと2試合と迫った。

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