オリ傷だらけ5連勝 故障者続出、体調不良の糸井がV打

[ 2015年4月23日 06:00 ]

<ロ・オ>糸井(中央)ら5連勝ナインをハイファイブで迎える森脇監督(左)

パ・リーグ オリックス5-2ロッテ

(4月22日 QVC)
 傷だらけになりながらも、オリックスの行進は止まらない。「けが人が多く出ているが、こういう時こそ、チーム全体で攻めることが大事」。森脇監督の言葉を体現したのがキャプテンの糸井だった。同点の3回無死二塁で木村のチェンジアップをとらえ中前適時打。9試合連続安打となる一打が決勝打になり、チームを5連勝に導いた。

 「しっかり打てました」

 糸井は振り返ったが、体は決して万全ではない。前日21日ロッテ戦では、痛めていた臀部(でんぶ)など体調不安があり、途中交代。この日は今季初の指名打者での出場だった。同じく前夜に左太腿を痛めた平野恵は欠場。ともに出場選手登録抹消とまではいかなかったが、2軍から岩崎を合流させるなど有事に備えていた。それだけに、糸井の一打が手負いのチームを救った格好だ。

 さらに平野恵が抜けた二塁手として、3回から出場したドラフト7位の西野が、7回2死満塁で貴重な2点適時打。「追い込まれていたので食らいつこうと思った。打った球はたぶんフォークです。あまり覚えてない」と無我夢中でバットを振った。1メートル67の小兵で「目標は平野恵一さん」という新人も、しっかりとチームの歯車となり勝利に貢献した。

 今季初の5連勝で、借金は7まで減った。チームの好調の要因として福良ヘッドコーチは「(糸井)嘉男の状態が上がってきている」と説明する。やはり、糸井が打つと、みんなが安心して各々の役割に集中できる。24日の日本ハム戦(札幌ドーム)からの守備復帰に、糸井は「分からないけど(ケガは)大丈夫」と前を向いた。離されていた上位陣の背中がようやく見えてきた今、行進を止めるつもりはない。

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