和田監督 神戸Vパレードやる!20年前は最下位…いまも不甲斐なさ

[ 2015年1月18日 07:17 ]

2003年、神戸で行われた阪神の優勝パレード

 阪神・淡路大震災から20年目の1・17。阪神・和田豊監督(52)は兵庫県に本拠地を置くプロ野球球団としての使命をあらためて胸に刻んだ。

 「20年が経つけど、風化させてはいけない。形として(街並みは)元通りになったけど、まだ苦労されている方がいる。神戸や関西を離れないといけなくなった方もいる。全員が『もう大丈夫』となることを祈っているし、われわれは野球を通じてサポートしたい。20年目の今年は、よりそういう気持ちを持っている」。神戸の街を2003年と同じように優勝パレードで歓喜に染める秋を夢に思い、「そのつもりでやる」と決意を新たにした。

 1995年は現役選手であり、被災者の1人だった。「自分で体験していることもあるから…」。自主トレで滋賀へ赴いた翌朝に地震が発生。大阪まで電車を乗り継ぎ、大阪からは西宮市内の自宅まで歩いた。家族と再会できたのは日付の変わった午前2時頃。家族を連れて自主トレ先の滋賀へ一時避難しながら、電池や食料などを買い込んで避難所を巡った。

 “がんばろうKOBE”を合言葉にリーグ優勝を成し遂げ、復興への一助となったオリックスとは対照的に、同年の阪神は最下位に沈んだ。不甲斐なさは、いまも胸に残る。オリックスの本拠地は大阪へ移り、被災地を拠点に戦う唯一の球団だ。「いろんな思いがある」。就任4年目。勝たなければならない理由がここにもある。

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2015年1月18日のニュース