【JR東日本・堀井監督 この選手が凄い】まだ伸びるNo.1社会人左腕

[ 2014年10月22日 10:30 ]

新日鉄住金鹿島の横山

 高校、大学以上にレベルの高い社会人野球。今年も好素材がそろう。9月に行われたアジア大会で銅メダルを獲得した日本代表でコーチを務めたJR東日本・堀井哲也監督(52)が、選手の特徴を2回にわたって紹介する。

 昨年は吉田一(JR東日本→オリックス)、石川(東京ガス→ロッテ)ら、日本代表入りした投手が上位指名を受けてプロ入りした。今年の社会人の投手は、即戦力というよりも、まだまだ発展途上の素材が目立つ。

 イチ押しは横山雄哉(新日鉄住金鹿島)。勢いのある直球、切れのいい変化球、完投できるスタミナ。トータルではNo・1だと思う。左というプラス材料もあって上位で消えるだろう。とにかく球が速いので「出てきたら嫌だな」と思っていた投手だった。制球力に課題があったが、今年になって急成長した。大阪ガス時代の能見(阪神)のように躍動感がある。高卒3年目とまだ若いので、プロで1年間通して投げるためには経験を積むことが必要だろう。

 同じく高卒3年目の野村亮介(三菱日立パワーシステムズ横浜)もいい。身長が高い(1メートル87)ので角度のある球が一番の武器。昨年まではいい球と悪い球がはっきりしていたが、今年は安定感が出てきた。投げ方に癖がないし、プロでも本格派としてやっていけるのではないか。

 チームでは短いイニングを任されていた竹下真吾(ヤマハ)は、球の力は素晴らしいものがある。プロではどんなニーズがあるか分からないが、後ろで使われてもおかしくない。横山、野村よりも経験を多く積んでいる点も大きい。粗削りだが球威で押し込めるのが石崎剛(新日鉄住金鹿島)と福地元春(三菱日立パワーシステムズ横浜)。潜在能力の高い高木伴(NTT東日本)、ピンチで三振が取れる高木勇人(三菱重工名古屋)も面白い。

 最後にうち(JR東日本)の2人。飯田哲矢、坂寄晴一の左腕コンビは、そこそこできる投手だと思っている。当日を楽しみに待ちたい。

 ◆堀井 哲也(ほりい・てつや)1962年(昭37)1月31日、静岡県生まれの52歳。韮山―慶大を経て、三菱自動車川崎でプレー。三菱自動車岡崎の監督を経て、05年にJR東日本の監督に就任した。11年都市対抗野球で優勝。現在は日本代表のコーチも務める。

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