【明大・善波監督 この選手が凄い】亜大・山崎は抑え適任の集中力

[ 2014年10月22日 11:05 ]

亜大・山崎康晃

 71人がプロ志望届を提出した今年の大学生は、ドラフト上位候補がそろう。日本代表を率いて、7月に行われたハーレム国際大会で準優勝に導いた明大・善波達也監督(52)が、共に戦った選手を中心に紹介する。

 今年の大学生は、日本代表入りした投手を中心に、上のステージでも活躍できる素材が多いという印象を持っている。

 代表で2年間、抑えを任せた山崎康晃(亜大)は、とにかく打者に向かっていく姿勢がいい。亜大ではエースとして回っているし、もちろん先発で長い回を投げることもできるが、短いイニングでの集中力は素晴らしいものがある。インステップから角度のある球は打者は打ちにくい。ツーシームやスライダーの精度も高い。普段は優しい性格だが、マウンドでは逆。プロに行ったらどういう起用法になるか分からないが、メンタル面も強いし、抑えに向いている投手だと思う。

 教え子で恐縮だが、山崎福也(明大)は、大きい割に器用な投手。何より4年間、一度も故障していないことが最大の長所。無事これ名馬。プロでは1年間通して投げることが求められる。そういう意味では体が強いことは大事だと思う。リーグ戦、代表での遠征を含めて「痛い」と言ったのを聞いたことがない。

 大学No・1と言われる有原航平(早大)は積んでいるエンジンが大きい。7、8割の力でも150キロを投げられる素材。制球力もいいし、外角にあの威力の球を決められたら大学生では打てない。課題を挙げるとすれば、縦の変化球。ツーシームやチェンジアップの完成度が上がればもっといい投手になる。

 左の好投手では真っすぐの質がいい石田健大(法大)、変則フォームから内角を突く浜田智博(九産大)、制球力が抜群の田中大輝(国学院大)がいる。島袋洋奨(中大)は本来の投球を取り戻せばトップクラス。田中英祐(京大)は球速以上に打者の手元で伸びる。国立大という話題性は関係なく、最後まで代表招集を迷った投手だった。

 ◆善波 達也(よしなみ・たつや)1962年(昭37)8月11日、神奈川県生まれの52歳。桐蔭学園―明大を経て、東京ガスで捕手としてプレー。明大のコーチを務めた後、08年から監督。11年には野村(現広島)を擁し、明治神宮大会優勝。昨年から大学日本代表の監督を務める。

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