王さん “10・2決戦”秋山監督にゲキ「例えは悪いけど丁か半か」

[ 2014年10月1日 05:30 ]

練習前にナインを集め訓示する秋山監督

 秋山よ、腹をくくって白黒つけろ。「世界の王」がついに動いた。ソフトバンクの王貞治球団会長が、勝てば3年ぶりのリーグ優勝が決まるオリックスとの「10・2決戦」に向け、秋山監督を叱咤(しった)激励した。

 「頑張ってくれ、と伝えましたよ。もう1試合だから、勝つか負けるか。例えは悪いけど、丁か半か。うちのチームは(さいを)バーンと投げるしかない。開けてみてどうなるか。2つに1つ。分かりやすくていい」

 ヤフオクドームでの全体練習。選手のアップ中に、王会長自ら監督室に足を運んだ。優勝マジック点灯の可能性があった9月17日から1勝9敗。しかも目下、今季ワーストの5連敗中。生みの苦しみを味わう秋山監督を鋭い眼光で見据えた。

 語り掛けること約10分。王会長は、時代劇でよく登場するサイコロを使った賭け事「丁半ばくち」に例え、大一番を前に開き直ることの大切さを説いた。

 激励を受けた秋山監督は「10・2」へできる限りの準備を整えた。普段は物静かな指揮官が、ナインに向けて「周りからの雑音はシャットアウトして、自分のことに集中してくれ。144試合目。熱く燃えて行こうぜっ!」と珍しく熱っぽく訴えた。さらに通常、試合当日に行う野手ミーティング、バッテリーミーティングを1日に前倒しすることを決めた。当日の選手の負担を少しでも軽くするためだ。

 「10・2」に勝てば92年のヤクルト以来、22年ぶりとなるマジック点灯なしの優勝となる。史上まれに見る混パの決着は自分たちの手でつけるしかない。「これまで143試合戦ったように全力でやるだけ」。秋山監督はそう力強く結んだ。

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2014年10月1日のニュース