沢村 剛腕復活151キロ!原監督、1軍昇格GOサイン

[ 2014年6月25日 05:30 ]

イースタンリーグの楽天戦で力投する沢村

 右肩痛で2軍調整中の巨人・沢村拓一投手(26)が24日、イースタン・リーグの楽天戦(ジャイアンツ球場)に先発。試合は雷雨のためノーゲームとなったが、3回2/3を1失点に抑え、1軍昇格を決めた。今季最速タイとなる151キロをマークするなど剛腕復活をアピール。東京ドームでテレビ観戦した原辰徳監督(55)も合格点を与え、7月4日から東京ドームで行われる中日3連戦で先発復帰することが濃厚となった。

 1軍で戦う準備は整った。雷雨の中、帰路に就いた沢村は、言葉に確かな自信をにじませた。

 「球の精度、切れに関して今までで一番良かった。投げたい球を投げられた。球は継続して強かったし、回を重ねても球威は落ちなかった」

 剛腕の代名詞である直球で抑え込んだ。初回、先頭の島内の5球目に今季最速タイとなる151キロ。この日は150キロ以上を7度も計測した。3回1死一塁では内田をストライクゾーンからボールになる鋭いスライダーで空振り三振。「意識した中で振らせられた」と手応えを口にした。

 雨脚が強まり始めた4回2死から三好に左越えソロを浴び、その直後に試合が中断。約10分後にノーゲームとなった。3回2/3を3安打1失点。51球を投げ、4三振を奪う快投だった。「良かっただけに長いイニングを投げたかった。天気は仕方ないですね」と突然の中止を残念がったが、十分に剛腕復活を印象づけた。

 宮崎キャンプが始まった直後の2月3日に右肩の不安を訴え、2軍降格。地道なリハビリを続け、5月22日のイースタン・リーグ、日本ハム戦(鎌ケ谷)で実戦復帰を果たすと、徐々に球数を増やしながらこの日を含め6度の登板を重ねてきた。

 原監督は東京ドームで1軍の練習開始と同時にベンチ裏へ戻り、テレビで投球を確認。好印象だったかを問われると、大きくうなずき「俺の目には悪くないね」と1軍復帰に合格点を与えた。視察した川口投手総合コーチは「沢村らしい投球だった。ファームが長くてストレスがたまっているだろう。1軍に上がれば変わるんじゃないか」と先発として期待した。

 最終テストに合格した沢村の復帰戦は、7月4日からの中日3連戦(東京ドーム)が濃厚だ。復帰戦の舞台は、本拠地で整えてやりたいという首脳陣の親心でもある。10年のドラフト1位右腕は「自分の今いる立ち位置を考えて、(1軍で)投げる機会があれば結果を残すことだけ考えてやりたい」と静かに闘志を燃やした。

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2014年6月25日のニュース