内川　スタンバイＯＫ！「３番・ＤＨ」で２７日復帰へ

練習試合で実戦復帰した内川

　スタンバイＯＫだ！右大臀（でん）筋肉離れで戦列を離れているソフトバンク・内川聖一外野手（３１）が２４日、Ｈｏｎｄａ熊本との２軍練習試合（雁の巣）に「３番・ＤＨ」で先発出場。初実戦は３打数無安打に終わったが、全力疾走し、リーグ戦再開となる２７日の西武戦（西武ドーム）で１軍復帰に手応えをつかんだ。打順は指定席の３番が確実。打撃１０傑に同一チーム６人がそろう史上最強オーダーが実現する。

　ウッチーが大きな一歩を記した。たった２７・４３１メートルの塁間。されど、だ。２回２死三塁で迎えた第２打席。遊ゴロを放つと、処理をもたつく間に一塁へ全力疾走した。間一髪でアウトになったものの、患部に痛みがなかったことが最大の収穫だった。

　「あそこは力入れて走りました。患部は８割くらいの状態ですけど、そういうのも必要だと思いました」

　バットでは社会人投手に３打数無安打に抑えられ「雁の巣は初めてだったので緊張した。社会人相手にいいところを見せないといけないというのもあった。相手投手との距離感も戸惑いがありました」と力み、初回１死二塁では下平の外角１３７キロの直球にバットは空を切った。３打数無安打に終わったが、表情は晴れやかだ。

　状態確認のために訪れた小川史ヘッドコーチは「あのくらい走れれば、大丈夫じゃないかな。ＤＨもあるし、ある程度、走ることができて怖さがなければいい」と納得の表情でＧＯサインを出した。２５日も同カードに出場。患部に問題がなければ、交流戦明けの初戦となる２７日の西武戦（西武ドーム）に３番・ＤＨで復帰することが、ほぼ確実だ。

　現在は１０打席不足し、規定打席を割り込んでいるが、交流戦史上最高打率・３０１０を記録した打線に内川が戻れば、３割打者５人を抱えることになる。打率・２９１の松田もトップ１０入りしており、内川が規定打席を満たせば、２リーグ制後史上初の打撃１０傑に同一チームから６人が入る夢オーダーが完成する。

　「チームの調子がよかったから上がって迷惑かけないようにしないとですね」と内川はニヤリ。最強クラッチヒッターが準備を整えた。