PL 校長“監督”で再出発 公式戦初戦白星も新監督選び難航

[ 2013年9月2日 06:00 ]

昨秋以来の公式戦で大教大池田に快勝したPL学園の選手たち

秋季高校野球大阪予選2回戦 PL学園16―0大教大池田

(9月1日 PL学園)
 春夏合わせて甲子園優勝7度を誇る名門・PL学園(大阪)が1日、部内暴力による6か月間の対外試合禁止処分が明けた公式戦初戦を監督不在のままドタバタ発進した。

 秋季高校野球大阪予選2回戦で、大教大池田に16―0で7回コールド勝ち。ベンチで指揮を執ったのは、野球経験がない正井一真校長(65)だった。

 同校は今年2月に先輩部員から暴力を振るわれた後輩部員が救急車で搬送されていたことが判明。8月23日までの対外試合禁止処分を受け、4月には河野有道監督(64)が退任していた。正井校長は「(新監督は)複数の方に引き受けていただこうと思いましたが、簡単には決まらなかった」と説明。当初は池田秀男野球部長(62)が責任教師としてベンチに入る予定だったが、元部員による校則違反の報告遅れで、代わりに「後がないという状態で(学校の)最高責任者が入った」(同校長)という。

 公式戦は昨秋の大阪大会準々決勝・大阪桐蔭戦以来となったが、打線が初回から打ちまくり、13安打の猛攻。7回には一挙7点を奪って試合を決めた。4番・二塁で先発した中川圭太主将(2年)は「このユニホームを着て試合ができる喜びがあった。(校長は)元気に盛り上げてくださった」と感謝の言葉を口にした。

 3回戦に駒を進めた中川主将は、来春のセンバツにつながる秋の目標を「頂点のみ」と話した。しかし、新監督選びは難航しており、未定のまま。名門復活への道は前途多難だ。
 

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2013年9月2日のニュース