王さん73歳誕生日に10点大勝!大喜び「ラヘアの一発だ」

[ 2013年5月21日 06:00 ]

<ソ・中>初回2死二塁、先制2ランを放ったソフトバンクのラヘアはライトスタンドに向かってポーズ

交流戦 ソフトバンク10-4中日

(5月20日 ヤフオクD)
 2、6、2と、あっという間に数字が景気よくスコアボードに並んだ。ソフトバンクは3回までに10点を奪い、3年ぶりとなる2試合連続の2桁得点で、早々に試合を決定づけた。

 秋山監督は真っ先に「先取点を取れたのが大きかった」と口にした。初回2死から内川が二塁打を放つと、続くラヘアが右越えに10号2ラン。追い込まれてからファウルで粘り、甘く入った変化球をとらえた。

 左の大砲は4月終了時点で打率・306だったが、5月に入って徐々に調子を落とし、2割台半ばまで下がっていた。不振脱却へ、「メンタル面もおかしくなっていた」と19日から米国時代もやっていた試合前の早出練習へ自主的に参加し「リズムとタイミングを重点的にやった」。低めの球を見極めるため、ステップ幅も確認。前日も2安打するなど復調しつつある。また、グラウンド外でも14、15日の広島遠征中に原爆資料館に足を運んだ。「言葉がみつからなかった…」と日本を知る努力を続けている。

 この日は王貞治球団会長の73歳の誕生日。「本人が忘れていたくらいだし、そんなにめでたいものではないよ」と苦笑いだったが、白星という最高のプレゼントをもらった王会長は試合後、興奮気味にまくし立てた。「ラヘアの一発だ。あれで流れを引き寄せたね」。編成トップの仕事をこなす王会長はシーズン前から昨季メジャー16本塁打のラヘアを4番候補に指名し、春季キャンプで「一日勝負ではない。ここ(キャンプ)で結果を残す必要はない」と全幅の信頼を置き続けてきた。この日の3打点を加えて計31打点。日本ハム・中田を抜いてリーグトップに躍り出た。

 この日は「ルーフオープンデー」として今季初めて屋根が開いたヤフオクドームで戦った。その開放感に誘われるかのような猛打。チーム打率はまだリーグ5位の・258だが、打線全体に活気が出てきた。

 ≪3年ぶり2戦連続2桁得点≫ソフトバンクの2試合連続2桁得点は10年7月31日、8月1日のロッテ戦(当時千葉マリン)で記録。31日は3回に打者12人で8点を奪うなど、計17安打を放ち14―5で快勝。1日は先発全員の20安打で最大5点差をひっくり返し12―9で逆転勝ちした。

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